来月11月の大型イベント・タイのロイクラトンって?
サワディーカー!LABタイ語学校です。
本日は、タイにおける11月の大目玉イベントである「ロイクラトン」について詳しく紹介します。
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【ロイクラトンで使えるフレーズ】
กระทงเท่าไหร่ครับ/ค่ะ
クラトン タオライ クラップ/カー
(意味)クラトンはいくらですか?
ลอยกระทงได้ที่ไหนครับ/ค่ะ
ロイ・クラトン ダイ ティーナイ クラップ/カー
(意味) ロイクラトンはどこでできますか?
ロイクラトンって?
ロイクラトンとは?
タイのロイクラトン(Loy Krathong / Loi Krathong/ลอยกระทง)は、光と水をテーマにしたタイを代表する伝統行事で、全国各地で毎年盛大に行われます。日本語では「灯籠流し」とも呼ばれ、水面に小さな舟や器を浮かべる光景からその名がつきました。川や運河、湖の水面に、ろうそくの温かい光がゆらゆらと揺れる様子は、まるで夜空の星が水に映し出されたかのようで、幻想的な光景として世界中の観光客を魅了しています。
ロイクラトンは、タイの伝統暦(仏教暦・月暦)で第12月の満月の夜に行われ、毎年11月ごろにあたります。年によって日付は前後しますが、2025年は11月6日に予定されています。
名前の意味は「Loy(ลอย)=浮かべる」「Krathong(กระทง)=小さな舟・器(供物を乗せるもの)」で、文字通り「舟や器を水に浮かべる儀式」を指します。人々は自作のクラトン(小舟)にろうそくやお香、花を飾り、時には小銭や紙幣、爪や髪などをそっと入れて水に流します。これには「過去の自分を捨て、新しい始まりを迎える」という深い意味が込められています。
起源と儀式
ロイクラトンの起源については諸説あります。ヒンドゥー教の水の女神礼拝を由来とするもの、あるいはスコータイ王朝時代に仏教儀礼と融合したもの、地方の風習の融合などが考えられています。
★水の女神(Phra Mae Khongkha/พระแม่คงคา)への感謝・供養
人々は、水の女神に感謝し、生活に欠かせない水を利用させてもらったことを詫びるため、クラトンを水に流します。川面に灯るろうそくの光は、女神への敬意を示すとともに、自然の恵みに感謝する象徴でもあります。
★過去の煩悩・負の感情を流水に流す(捨てる)
クラトンに灯りや花、香、供物を乗せて流す行為は、不幸や悪運、悩みを水に託して流し去る意味があります。参加者は自らの心の中で願いや反省を思い浮かべながら、そっとクラトンを水に浮かべます。光が揺れる水面は、心の浄化と静寂を象徴しています。
★新しい始まり/浄化
古いものを手放し、水に流すことで、新しい運や希望を迎える準備をする儀礼でもあります。祭りに参加することで、過去をリセットし、前向きな気持ちで新しい一年を迎えられると考えられています。
★仏教的意味
クラトンの中央に立てられたろうそくの光は、仏への敬意や智慧の象徴です。灯りが夜の水面に揺れる様子は、仏教の教えが心に灯ることを示すともいわれます。お香の香りも浄化や神聖な空間の演出に一役買っています。
ロイクラトンは、ただ美しいだけでなく、文化や宗教、自然への感謝、そして人々の祈りや願いが詰まった行事です。参加者は日常を離れ、川や運河、湖の水面に揺れる灯りを眺めながら、自分の願いや思いを静かに水に託します。そして、精神的なリフレッシュと幸福感を体験することができるのです。
クラトンの作り方
クラトンとは?
クラトン(Krathong)は、タイ語で「小舟」や「器」を意味します。
水に浮かべるための小さな舟の形をしており、ろうそくやお香、花などを飾ります。大きさや装飾は自由で、手作りすることでより祈りや願いを込められます。「願いや感謝を水に託す」という象徴的意味があります。
クラトンの材料
バナナの幹・芯:クラトンの土台として使用。自然に水に浮きます。
バナナの葉:土台を包んだり、装飾に使用。 蓮の葉や花 美しさと神聖さを象徴する装飾です。
花(マリーゴールド、ロータスなど):色彩を添え、供物としての意味もあります。
ろうそく:光を象徴、仏への敬意を表します。
お香:香りで浄化の意味、神聖な空間を作ります。
小銭・紙幣・爪・髪:過去の煩悩や不運を水に流す象徴的なアイテムです。
作り方
①土台作り
バナナの幹や芯をカットし、浮かべられるサイズに整えます。
②包む・形を整える
バナナの葉で包み、形を舟型や丸型に整えます。
③飾り付け
花、葉、リボンなどで装飾。美しさや自分の願いを込めます。
④灯りと香りをセット
ろうそくを中央に立て、お香を添えます。安全のためろうそくはしっかり固定。
⑤願いを込める
小銭や紙幣、過去の煩悩を象徴するものを入れ、心の中で願いを唱えます。
⑥水に浮かべる
川や運河、湖にそっと浮かべ、ろうそくの灯りが揺れる様子を楽しみます。
地域ごとに特色が!
チェンマイ(Chiangmai)
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特色:北部最大の見どころは、ロイクラトンと北部の伝統行事「イーペン(Yi Peng)」の同時開催です。
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楽しみ方:水面だけでなく空に無数のランタン(コム・ロイ/Khom Loi)を放つことができ、夜空と水面の光景が融合する幻想的な体験ができます。
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ポイント:ランタン放ちは人気のため、事前予約や安全ルールの確認が必要です。
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おすすめスポット:チェンマイ旧市街、ピン川沿い、サンサーイ地区。
スコータイ(Sukhothai)
- 特色:古都スコータイでは、歴史的遺跡を背景にした灯籠流しが楽しめます。
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楽しみ方:「スコータイ・ロイクラトン・キャンドルフェスティバル」として、古代寺院や遺跡をライトアップし、クラトンを流す光景は非常に幻想的です。
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ポイント:遺跡が美しいので、昼間の観光とセットで訪れるとより充実します。
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おすすめスポット:スコータイ歴史公園。
バンコク(Bangkok)
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特色:都市部ならではのアクセスの良さと大規模イベントが魅力。
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楽しみ方:チャオプラヤ川沿いや運河沿いでクラトンを流したり、王宮周辺や寺院で夜のライトアップを楽しめます。観光施設やモールでもイベントが行われます。
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ポイント:混雑が激しいため、早めの場所取りやアクセス方法の確認が重要です。
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おすすめスポット:チャオプラヤ川沿い(サパンタクシン桟橋付近)、ワットアルン、ワットプラケオ(王宮付近)。
アユタヤ(Ayutthaya)
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特色:古都ならではの歴史的背景を活かしたパレードや儀式があります。
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楽しみ方:歴史遺跡を背景にしたクラトン流しや伝統舞踊を見ることができ、文化的な深みを感じられます。
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ポイント:水面の多い遺跡周辺で、静かに伝統行事を体験したい人におすすめ。
その他の地方都市
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特色:静かで地元色の強いロイクラトンが楽しめます。
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楽しみ方:寺院や川辺、小さな運河で人々と一緒にクラトンを流す体験ができます。
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ポイント:混雑が少なく、より落ち着いた雰囲気で祭りを体験できるため、静かに楽しみたい人には最適です。
最後に
今回はタイの大目玉イベントである「ロイクラトン」について紹介しました。
今年は来月11月6日がロイクラトンの日に設定されています。もしこの時期にタイに訪れる方はぜひこの機会にロイクラトンを楽しんでくださいね!✨
【祈りを捧げる時などに使えるフレーズ】
ขอให้สมหวังครับ/ค่ะ
コー ハイ ソムワン クラップ/カー
(意味)願いが叶いますように
ขอให้มีความสุขครับ/ค่ะ
コー ハイ ミー クワームスック クラップ/カー
(意味)幸せになりますように
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