バンコクの新名所!「ソンワット通り」で感じる中華とレトロの融合

サワディーカー!LABタイ語学校です。

 

 

本日は、タイ国内でも最近人気の観光地となっている「ソンワット通り」について、詳しく紹介します。

 

 

 

【観光時に使えるタイ語フレーズ】

 

ถ่ายรูปได้ไหมคะ/ครับ

ターイ ループ ダイ マイ カ/クラップ

(意味)写真を撮ってもいいですか?

 

อันนี้เท่าไหร่คะ/ครับ
アンニー タオライ カ/クラップ

(意味)これはいくらですか?

 

 

ソンワット通りとは?

ソンワット通りとは

 

 

ソンワット通り(タイ語:ถนนทรงวาด/Thanon Song Wat)は、タイ・バンコク市の สี่ พระยา (Samphanthawong・サムパッタウォン) 区に属しており、川沿いに約1.2 kmほど伸びる歴史ある道です。この通りには「ヤワラート」とも呼ばれる、バンコク最大のチャイナタウンもあります。

大まかには、Ratchawong Pier(ラチャウォン・ピア)近くから出発し、Khao Lam Circleを終点として、川沿いに昔ながらの倉庫街や商店街の名残を留めています。

名前である「Song Wat(ทรงวาด)」は、「王が(道の)線を引いた」という意味を持ち、当時のラーマ5世(King Chulalongkorn)が地図に鉛筆で線を引いてこの道を指示したという逸話に由来しています。

 

歴史的背景

「ソンワット」の建設は1892年に始まり、1907年に現在の形になったとされています。

元々このエリアは、川(チャオプラヤー川)沿いの水上輸送や貨物積み下ろしの拠点として栄え、海産物・野菜・香辛料・布地などの卸商が集まっていました。

また、中国系タイ人、イスラム系、タイ仏教徒と多様なコミュニティが混在していた地域で、神社・モスク・寺院が近くに多くあります。有名寺院もこの通りの近くにあるので併せて観光することもできます。

最近では「昔ながらの卸商街」から「クリエイティブ地区」へと再生が進み、カフェ・ギャラリー・ストリートアートなどが増えています。

 

「ソンワット」の見どころ

①建築・街並み

  • 両側に並ぶ昔ながらのシャッター商店(shophouse/店舗併用住宅)や倉庫建築が特徴的で、ファサードには装飾的な柱や窓、ステッコ装飾が見られます。

  • 川沿いや古い倉庫町というロケーションのため、雰囲気としては「昔の貿易港町+中国系商人街」の面影を残しつつ、現在は若いクリエイターや観光客を呼び込む場所になっています。

 

②ストリートアート & クリエイティブ空間

  • 通り沿いや脇道にストリートアートの壁画が多く、写真スポットとしても人気です。SNS映えする!と若者や観光客から人気を呼んでいます。

 

 

(2025年11月撮影・InstagramなどのSNSでも話題沸騰中の壁画と看板)

 

  • ギャラリーやクリエイティブなカフェ、リノベーションされた商店が多く、「知る人ぞ知る」散策地として注目されています。

 

③グルメ・カフェ・ショップ

  • 伝統的な麺屋・饅頭屋・氷菓屋などが残りつつ、モダンなカフェやデザイナーズショップも入り混じっています。コーヒーショップなども近年増加傾向にあり、コーヒーブレイクを入れながらソンワット通りを楽しむことができます。☕️

  • 特に「100年以上続く饅頭屋」「昔ながらの卸商ビルをショップに改装」など、古さと新しさが融合した雰囲気が魅力です。

 

どんな人におすすめ?

バンコクの「観光地的なハイライト」ではなく、街の“暮らし”・“歴史”・“クリエイティブ再生”を感じたい方にはぴったりです。

特に、フォトジェニックな街並みということもあり、建築好きや写真好き、街歩きが好きな人にとって魅力があります。

 

(実際に住人がいらっしゃるお家でした/2025年11月撮影)

 

伝統的に中国系・イスラム系・タイ仏教系の文化が混ざり合っているので、少しマニアックな地域を探している人にもおすすめの通りです。

また、有名ホテルであったり大型ショッピングモールなどではなく、「地元の人が使っているカフェ」「昔からある商店」「アーティストの小さなギャラリー」といった場所を楽しみたい人にもまたおすすめな場所です。

 

ソンワット通りの進化の歴史

 

1. バンコク建都と中国人移民の移住

バンコクは1782年(ラーマ1世時代)に首都として建てられました。
当時、チャオプラヤー川沿い(現在のソンワット~ヤワラート一帯)は、すでにアユタヤ時代から続く中国人商人の居住・交易拠点でした。

バンコク建都の際、王宮の建設地(現在のワット・ポー付近)に住んでいた中国人コミュニティが、川の対岸(現在のサンペーン、ヤワラート、ソンワット周辺)へ移転するよう命じられます。


そのため、この地域が自然と「華人街(チャイナタウン)」として発展したのです。

 

2. ソンワット通りの誕生と貿易の発展

19世紀後半(ラーマ5世時代)に、チャオプラヤー川沿いの物流を支える道路としてこの「ソンワット通り(ถนนทรงวาด)」が開通しました。

このエリアは、当時のバンコク港に近く、船で運ばれてくる海産物・薬草・布・乾物・金属などの卸売を扱う商人が集まりました。

商人の多くは中国南部(潮州・福建・海南など)出身の華僑で、一族単位で商売を営む家が多く、現在も代々続く老舗があります。

 

3. 建築・生活文化にも中国の影響が残る

ソンワット通り沿いには、「ショップハウス(Shophouse)」と呼ばれる住居兼商店の建物が並んでいます。
これらのデザインや装飾は、中国南部の潮州スタイルに強い影響を受けています。

 

(2025年11月撮影)

 

建物のファサードには、龍・鳳凰・蓮などの中国的な縁起モチーフが刻まれ、店舗の奥には仏壇や祖先の位牌を祀る家内神棚(เจ้าแม่กวนอิม/媽祖)などもあります。

 

4. 現代まで残る中国系コミュニティの影響

現在もソンワット〜ヤワラート一帯では、旧正月(ตรุษจีน/トゥルットチーン)や中秋節などの行事が盛大に行われます。また、漢方薬店、乾物屋、金行(ทอง行/金店)、中華まんの老舗などが今も営業中です。

地元の人々は潮州語や客家語のルーツを持ち、タイ語の中にも中国語由来の言葉が混じることがあります。

 

(豆知識)バンコクと中国系移民の関係性

 

1. 中国系移民の流入はアユタヤ時代から続く

タイ(当時のアユタヤ王朝)は17世紀ごろから、中国南部(特に潮州・福建・海南など)との貿易を盛んに行っていました。

その流れで、貿易・商業・港湾労働者として中国人が定住するようになります。

彼らはタイ女性と結婚し、現地に溶け込みながら商業ネットワークを広げました。
→ これが、後の「中華系タイ人(ลูกจีน/ルークジーン)」の始まりです。

 

2. バンコク建都(1782年)とチャイナタウンの形成

ラーマ1世がバンコクを首都に定めた際、王宮建設予定地に住んでいた中国人をチャオプラヤー川の下流側(現在のヤワラート〜ソンワット地区)へ移住させました。

こうしてできたのが、現在のバンコク・チャイナタウン(เยาวราช/Yaowarat・ヤワラート)です。

この地域は川沿いで、輸送や商売に便利だったため、以後華僑商人の中心地として発展します。

 

3. ラーマ5世(チュラーロンコーン王)時代:経済の主役に

19世紀後半になると、中国系商人はタイ経済の中核を担う存在になります。

 

  • 税の徴収(当時は民間に委託されていた)
  • 農産物や米の輸出
  • 船運業・商社・金融

 

当時のタイ政府も、中国系の商才を高く評価し、国の近代化に協力させたといわれます。

このころ建設された道路(例:ソンワット通り、サンペーン市場)には、華僑の商店・倉庫が並びました。

 

4. 中国系文化が街並みに残る理由

① 建築様式が受け継がれた

  • 華人が多く住んだ地区(ヤワラート・ソンワット・サンペーン・タラートノーイなど)には、中国式の装飾が施された「ショップハウス(店舗兼住宅)」が集中しています。

  • これらの建物は、潮州・福建様式の装飾や色使い(朱色・緑瓦・龍や鳳凰のモチーフ)が多く見られます。

 

② 華人が商業地区に根を張った

  • 世代交代しても、子や孫がその土地で商売を継ぐケースが多く、地区ごとにコミュニティが維持されてきました。

  • そのため、家屋・神社(廟)・商店街の構造があまり変わらず、「昔のままの中国的な雰囲気」が残っています。

 

③ 宗教・行事が今も続く

  • 中華系の寺院(例:ワット・マンコン・カマラワート/龍蓮寺)、媽祖廟、関帝廟などが今も活発に活動。

  • 春節(旧正月)や中秋節などはタイ人も一緒に祝うため、文化が現地化して共存しています。

 

5. 現代における中国系の影響

  • 現代のバンコクでは、人口の約4分の1が中華系ルーツを持つ(華僑)とされ、政治・経済・芸能・教育などあらゆる分野で重要な存在です。

  • 彼らはタイ語を母語として話しつつも、祖先のルーツ(潮州・福建)を誇りに思う意識が強く、文化の融合が独特の形で進んでいます。

 

ソンワット通り アクセス

◎Song Wat Rd(ソンワット通り)

 

(🗺 https://maps.app.goo.gl/YDkoP4hPxMip3Ys76

 

✏️最寄駅はMRT ブルーライン Wat Mangkon(ワット・マンコン)駅です。そこから徒歩5分ほどでソンワット通りに向かうことができます。近くにはタイの中華街とも呼ばれる「ヤワラート」も!

また、チャオプラヤー川の水上バス(エクスプレスボート)でRatchawong Pierというポイントで下船、そこから徒歩で通りへ入るのもおすすめです。

📌〒10100 バンコク Samphanthawong, Bangkok

 

最後に

今回はバンコクでいまホットな観光地にもなりつつある「ソンワット通り」について詳しく紹介しました。

中心地からは多少離れてしまいますが、多文化が混じり合い共生している面白い通りになっています。三大有名寺院の近くにこの通りがあるので、寺院の近くへと訪れた際は、ぜひこちらの「ソンワット」も併せて足を運んでみたら面白いかもしれないですね!✨

 

【観光時に使えるフレーズ・会計編】

 

จ่ายบัตรได้ไหม

ジャーイ バット ダイマイ

(意味)カードで支払えますか?

 

ขอใบเสร็จด้วย

コー バイセッ ドゥアイ

(意味)領収書をください

 

 

LAB thaiko先生のブログ

LABthaiko先生のブログは2018年に産まれて日々多くの記事を作成しています。タイの様々なお役立ち情報を時にはタイ語を交えながらの記事にしたり、ニュースサイトとして、情報媒体としての役割を果たせるよう、もっと皆さんにタイについて知って頂けるようこれからも情報を発信していきます。