独断で選ぶ、斬る!「2022年タイ三大ニュース」
サワディーカー!LABタイ語学校です。
2022年の初めと終わりとでタイ事情はもちろん世界が大きく変化しましたよね。タイで起きた国際問題、環境問題、そして少しハートフルな話題をピックアップしてみました。
タイ・クラビ在住のchinagaの寄稿
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1.【2022年3月】ロシア人7000人以上がプーケットに立ち往生
【ニュースの詳細】
●2021年12月●「プーケットサンドボックス」を利用して、約17,000人のロシア人が来タイ。当時、ロシア人はプーケットを訪れる外国人観光客第1位。
●2022年3月●ロシアがウクライナに侵攻を開始。ロシア内の空港で飛行機の発着がストップ。プーケットに滞在していた約7,000人ものロシア人が飛行機のキャンセルにより帰国できなくなってしまう。
●問題ポイント●
金銭的問題。西側諸国がロシアに制裁を科したことで、ATMから現金を引き出せず、クレジットカードも使えなくなった。
●現在●
ほとんどすべてのロシア人が帰国できている模様
【BBCニュースより】
BBCのジャーナリストが、当時プーケットに滞在していたロシア人、ウクライナ人にインタビュー。ほとんどの人が答えたがらない中、匿名を条件に得た貴重な取材内容を紹介します。
●ロシア人夫婦の談話から●
「ロシア国内ではウクライナで起きていることを戦争と呼ぶだけで訴追される恐れがあり、取材を受けて帰国した際の影響を恐れています。今はお金が残っている限りタイにとどまろうとしています」
「銀行を何カ所も回って、ATMも何カ所も回りました。10カ所中9カ所では断られましたが、何とか現金を手に入れられました」
「ウエスタンユニオン(民間の米送金大手)や暗号通貨などの他の手段もありましたが、毎日閉鎖されていっています。昨日まで使えていたものが今日は使えません」
「毎日ニュースだけを見ている」
●数人のウクライナ人の談話から●
「家族からできるだけ長く海外にとどまるように言われている」
「この美しい国にいてもリラックスできないし、楽しく海で泳ぐこともできない」
「毎日、ニュースを見たり読んだりしています」
「私たちは家族を助けるために国に帰ることができません」
「私の家族はキーウを離れてハンガリー国境近くへ移った」
「私の家族はキーウの比較的安全な場所にいると聞きました。ただ、自宅からそう遠くないところからロシアのミサイル攻撃の音が聞こえることがあると言っています」
「見て、この写真。あたしの住んでいたキーウ郊外イルピンの町が攻撃で破壊されていているの(と、泣きながらジャーナリストに訴えている)」
【タイ人の対応と見解】
●対応●
・ビザを90日間延長
・無償で宿泊先を提供するというオファーが100件以上
・食料、飲料を配布するレストランや個人などが殺到
・地元企業などが協力を模索
・タイ政府は国際送金アプリや地元の銀行システムの利用などのオープンを模索
●見解●
プーケットで人気のカロン、カタ、パトンの3ビーチを散策すると、ロシア語が使用された看板や、ボルシチなどロシア料理を提供するレストランなど、ロシア人から人気だということがわかります。
あるタイ人レストランオーナーは「いま、世界でこういうことが起きていても、それぞれの国にとどまって、タイへの旅行を心待ちにしている人は多くいるはずです」と言います。ロシア、ウクライナ両国の人たちが再びタイヘと足を運ぶことができるようになった時、本当の世界平和が近づいた、と言えるのではないでしょうか。
2.【2022年8月】チェンライの洞窟救出、本格的コンテンツ『13人の命』ネット配信
2018年に起きた、チェンライのタムルアン洞窟からの救出を描いたアメリカ映画「13人の命(原題Thirteen Lives)」が、北米で7月から公開。8月からはアマゾンプライムビデオで世界同時配信され話題となりました。「アポロ13」や「ビューティフルマインド」で有名なロン・ハワードが監督をつとめたことでも有名です。
公開前記者会見では「この物語はタイ政府とタイのリーダーたちが力を合わせて不可能を可能にした話で、心底、人々が力を合わせたときに、とてつもないことを成し遂げることができる証明である」と述べています。
2019年に「THE RESCUE 奇跡を起こした者たち」というタイトルで一度映画化されていますが、これよりも真相により深く迫った作品として評価されています。
●あらすじ●
物語の舞台はラオス、ミャンマー国境に近いタイの森林公園内にあるタムルアン洞窟。観光地としても有名な場所で、その長さはほぼ10キロ、とてつもない複雑な構造の鍾乳洞。雨季にはまだ早いはずの2018年6月、近隣の町メーサイのサッカーチームの少年12人とコーチが観光として訪れた時、突然、雨量が増して洞窟の中に閉じ込められてしまいます。9日後に大掛かりな捜索を開始。タイ海軍が出動するが、洞窟内のダイビングは想像以上に困難なことが発覚。地元に住む英国人の紹介で、英国ケイブダイバーに依頼し、世界中から専門家が集結。救出作戦に見事、成功するというストーリです。報道だけでは伝わらなかったケイブダイバーたちの葛藤を描き、タイ地元民の連帯感を中心に、感動の人間ドラマに仕上がっています。
3.【2022年10月】バンコク、プーケット、チェンマイで豪雨、大降水、川氾濫
タイ内務省防災局によると、9月28日から10月3日にかけて、中部ナコンサワン、北部チェンマイなど27県で数万世帯が浸水被害を受けたと発表。南部プーケットは山崩れが起き、道が塞がり、ビーチへの道が閉ざされました。
●街中が川に!?バンコク●
バンコク首都圏では10月3日午後、広い範囲で強い雨が降り、都内のタイ国鉄ドンムアン駅前、ソイ・スクムビット54通りなどで洪水が発生。中部ではチャオプラヤ川がナコンサワン県、アユタヤ県、ノンタブリ県などの一部地域で氾濫しました。
●ピン川氾濫!?チェンマイ●
チェンマイ中心地を流れるピン川が危険な水位を超え、市内中心部の広大なエリアが浸水しました。場所によっては、水深が1メートルを超えたところも。チェンマイ知事が地元の役人に洪水の被害者を助ける準備をするよう指示。ピン川の両岸に土嚢を積み上げるなどし、橋の保護を実行するなどの対応を行ないました。
●過去50年で最悪!? プーケット●
10月16日、前日夜から朝にかけた発生した集中豪雨の影響により、市内の旧市街の道路が冠水。スリンサークル時計塔周辺の水位は一時51mに上昇しました。パトンビーチへと続く道路も冠水し、安全のため一部道路が一時期閉鎖されました。
プーケットでは過去50年で最悪といわれているそうで、空港近くの住宅街に長年暮らす知人も「プーケットが洪水になるなんて初めての経験」と驚いていました。
独断と偏見で選んだタイのニュース、いかがでしたか?2023年は、世界中が平和になり、環境問題が良い方向へ行き、ワクワクするエンターテインメントが生まれることを願うばかりです。
タイ・クラビ在住のchinagaの寄稿でした。
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