1日と16日は国民行事?観光客も気軽に買える!タイの宝くじ文化を徹底解説
サワディーカー!LABタイ語学校です。
本日は、タイで毎月1日と16日に当選発表が行われている、ちょっと面白いタイの「宝くじ」文化について紹介します。
【宝くじを買う時などに使えるフレーズ】
มีลอตเตอรี่ไหมครับ/คะ
ミー・ロッタリー・マイ・クラップ/カー?
(意味)宝くじはありますか?
มีเลขนี้ไหมครับ/คะ
ミー・レーク・ニー・マイ・クラップ/カー?
(意味)この番号はありますか?
💸 タイの宝くじ文化とは?
宝くじ文化
まず、宝くじはタイ語で「หวย(読み:フアイ)」と言います。正式名称は 「สลากกินแบ่งรัฐบาล(サラーク・キン・ペン・ラッタバーン)」。直訳すると「政府認可のくじ」=政府宝くじ(Government Lottery)となります。
月に2回 抽選日が設けてあり、毎月1日と16日です。
🎫 宝くじの買い方・価格
宝くじは主に屋台・露店・市場・ショッピングモールの前などで販売されています。
一般的な価格は、1枚80バーツ(約350円)〜。実際には販売業者が上乗せして、100〜120バーツで売られることも多いです。バンコクなどの路肩で見かける屋台は基本100バーツで宝くじを取り扱っています。
買うときは「เลข(レーク)=番号」を指定して買う人が多いです。たとえば自分の誕生日であったり、車のナンバー、夢で見た数字などを指定して買います。
🔮 数字選びの「占い」文化
タイでは「どの番号を買うか」は、ただの選択ではなく、小さな儀式のようなものです。
宝くじの抽選そのものよりも、“数字をどう選ぶか”のプロセスにワクワクしている人が多いのが特徴です。
たとえば、お坊さんやスピリチュアル系のインフルエンサーが、SNSで「今月の幸運の数字(เลขนำโชค / レーク・ナムチョーク)」を発表することがあります。
「夢で見た仏像の数が〇体だった」「寺の鐘の数が気になった」など、発想はさまざまですが、その数字が拡散されると、翌日には瞬く間にその番号の宝くじが一気に売り切れるといったことも珍しくありません。
また、「夢占い(ทำนายฝัน / タムナイ・ファン)」も根強い人気です。
夢の中で見た動物や物を数字に置き換えてくれる「夢辞典アプリ」というものまで存在します。
たとえば、
-
ヘビを見た夢 → 「9」
-
水を汲む夢 → 「2」
-
金色の魚 → 「8」
といった具合に、夢が数字へと変換され、SNSで「เลขเด็ด(レーク・デット/当たりそうな数字)」として共有されます。
こうした“数字探し”の文化は、タイのスピリチュアル文化である、「ムー文化(มูเตลู)」と強く結びついています。
「ムー(มู)」とは、神仏や運気、パワースポットを信じて行動する人々を指す言葉。
タイでは男女問わず若者にも人気で、「ムー活(ムー+活動)」という言葉もよく使われます。
そして、宝くじはそのムー文化の中で「運を形にする」存在として親しまれているのです。
信仰とSNSなどといったエンタメが融合した「スピリチュアル×娯楽」カルチャー、それがタイの宝くじの魅力です。
🔢 タイ人が番号を選ぶ理由
タイ人にとって「เลข(レーク)=数字」は、運命を映す鏡のような存在。
単なる数字ではなく、人生の流れや縁起を象徴するものとして特別な意味を持っています。
宝くじを買うとき、多くの人は「運試し」というより、自分の人生の“しるし”を、数字で選ぶような感覚です。
よくある「数字の選び方」の例
- 🗓 自分や家族の誕生日
- 🚗 車のナンバープレート
- 🏠 家の番地・部屋番号
- 🐍 夢で見た動物や出来事(夢占い)
- 🛕 お寺でお告げとしてもらった番号
特に有名なお寺(วัดดัง / ワット・ダン)では、参拝客がロウソクや竹棒、または「เซียมซี(おみくじ棒)」を使って数字を占うこともあります。
有名な例では、ナコンパトム県の「ワット・クンチャン(Wat Khun Chan)」や、バンコク郊外の「ワット・ケー(Wat Khae)」が「当たる寺」として人気です✨
(ワット・クンチャン)
(ワットケー)
お寺で番号を授かった人は、その場で宝くじを購入したり、SNSに「เลขเด็ดวัดดัง(有名寺のラッキーナンバー)」と投稿したりします。
抽選日前になると、X(旧Twitter)やTikTok上で「#เลขเด็ด」「#หวยออก」「#วันหวยออก(宝くじ抽選日)」などのタグが急上昇し、「国民的な数字トレンド」として盛り上がるのが定番です。
もし当たったらどうやって引き換える?
当選確認の方法
タイの宝くじは、毎月1日と16日に抽選があり、抽選結果は以下の方法で確認できます。
-
政府宝くじ事務局(GLO:Government Lottery Office)の公式サイト(www.glo.or.th)
-
テレビ・新聞・SNS(特に「#หวยออก」「#เลขเด็ด」タグ)
-
宝くじ販売員の店頭掲示
→6桁の番号が一致すれば当選となります。
1等は 6,000,000バーツ(約2600万円)です。
「組み合わせ買い(2枚1セットなど)」なら、その倍額になります。
賞金の受け取り場所
当選金の受け取りは、基本的にGovernment Lottery Office(宝くじ事務局) で行います。
◎สำนักงานสลากกินแบ่งรัฐบาล(The Government Lottery Office)
📌The Government Lottery Printing House, 9 Soi Sukhumvit 63, Khlong Tan Nuea, Watthana, Bangkok 10110
☎️023925031
必要な持ち物
当選金を受け取る際は、以下の書類・物品を用意します。
✅当選した宝くじ券(原本):汚れや破れがないのが条件。裏に署名を書く必要があります。
✅身分証明書:タイ人であればIDカードなどといった身分証・外国人であればパスポートを用意します。
(✅銀行口座情報:こちらは任意。高額当選などの場合は口座振込の方が便利になるためです。)
引き換えの流れ
1️⃣当選番号を確認
2️⃣ 宝くじの裏に署名
→ 「名前と電話番号」を記入します(盗難防止のためです)。
3️⃣ Government Lottery Officeに行く
→ 高額(20,000バーツ以上)の場合は事務局窓口へ。
4️⃣ 書類提出・本人確認
→身分証またはパスポートを提示して申請書に署名します。
5️⃣ 現金または振込で受け取り
という流れです。
小額当選(20,000バーツ以下)の場合
屋台や販売店ではその場で現金払いはできませんが、近くの「Government Lottery Office支局」または「GLO指定銀行(クルンタイ銀行など)」で換金が可能です。
(番外編)日本とタイの宝くじのちがい
タイでは「宝くじ=หวย(フアイ)」と呼ばれ、人々の生活の中に深く根づいた文化になっています。
一方で、日本では“運試し”のイメージが強く、信仰や日常と直接結びつくことはあまりありません。
🏦 販売の仕組みの違い
まず大きな違いは「どこで・どうやって買うか」という点です。
タイでは「รัฐบาล(ラッタバーン=政府)」が管理する「สลากกินแบ่งรัฐบาล(サラーク・キン・ペン・ラッタバーン)」=政府宝くじが主流です。
抽選日は毎月2回(1日と16日)。
屋台・市場・ショッピングモール前など、街のあちこちで販売されています。
価格は1枚80バーツ(約350円)ですが、実際は100バーツ前後で売られていることも多く、販売員とのやり取りも文化の一部です。
一方、日本の宝くじは自治体とみずほ銀行が運営しており、販売所やオンラインで購入できます。
価格は1枚300円で、全国どこでも統一。
この点からも、タイ=生活密着型、日本=制度的な運営という対比が見えてきます。
🔢 数字の選び方と「占い文化」
タイでは、宝くじの番号を「自分で選ぶ」人がほとんどで、その選び方がとてもユニークです。
- 自分や家族の誕生日
- 車のナンバープレート
- 夢に出てきた数字
- お寺でお告げを受けた番号
など、数字に“意味”を見出す文化があるのです。
これは先ほども紹介した、「ムー文化(มูเตลู)」と呼ばれる「信仰×スピリチュアル×開運」の文化が背景にあります。
つまり、タイでは宝くじが “信仰とエンタメの融合” になっているのです。
一方の日本では、数字選びに占いや信仰が関わることはほとんどありません。
「ジャンボ宝くじ」や「ロト」など、運試し的な要素が中心です。
🧧 当たった後の文化的な違い
タイでは「宝くじに当たる=運が良い」だけでなく、「徳がある(บุญ:ブン)」とも考えられています。
つまり、「善行を積んだから神仏がご褒美をくれた」という感覚です。
そのため、当選した人の多くは、
- お寺へ寄付
- 家族や地域への還元
- お布施やチャリティ活動
など、当たったお金を“徳”として使うことが一般的です。
一方、日本では当選後は、匿名での受け取りが可能で、使い道は家・車・貯金など個人的なものが中心に見られます。文化的にも「運=個人のもの」という考え方が強いです。
このように、日本とタイの宝くじ文化を比べると、
-
タイ:信仰と日常が密接で、「運」も「徳」も生活の一部
-
日本:制度的で、個人の“運試し”として楽しむ文化
というように、宝くじからも文化の違いが見えてきます。
タイでは、宝くじを通じて「人と信仰のつながり」や「数字に宿る意味」を感じられる一方、日本では「夢を買う」エンタメとしての宝くじが定着しています。
最後に
本日は、タイの「宝くじ」文化について紹介しました。
日本の宝くじ文化とは少し異なり、タイらしい面白い文化が根付いていることがよくわかりました。
宝くじは基本的に100バーツ〜とお手頃な価格で、観光客も購入することができます。もし宝くじの当選発表の時期などに旅行する機会がありましたら、1度挑戦してみてはいかがでしょうか!✨
【屋台などで使えるフレーズ】
ใส่ถุงให้ด้วยครับ/คะ
サイ トゥン ハイ ドゥアイ クラップ/カー
(意味)袋をください
เท่าไหร่ครับ/คะ
タオライ・クラップ/カー?
(意味) いくらですか?
< タイ・屋台>の関連記事








