日本車ブーム! 日系車メーカーのタイ自動車市場での躍進と未来の期待を徹底解説!
サワディーカップ! どうもLABタイ語学校です!
皆さんは、タイでも日本車が人気で日常の一部となっていることをご存知でしょうか?
実際にタイに滞在されている方は日本車がその辺を走っている光景をよく目にするはずです。
またGrabでタクシーを配車しても日本車に乗ることが多いと思います。
そこで今回は日本車メーカーのタイでの活躍の過去から現在、そして今後の展望についてお伝えしていこうと思います。
日本のメーカーではありますが、タイで走っている車種が日本と異なるなど興味深い一面も見られますので、ぜひ最後までお付き合いください。
▶この記事はこんな方にオススメ!
・タイを走る日本車に興味がある方
・車好きな方
市場データで見るタイでの日本車の人気度
ロイターの記事によると日本車メーカーのみではありませんが、タイのGDP(国内総生産)の約10%を自動車産業が占めています。
それほどタイの自動車市場規模は巨大であり、現地の人々の生活を支えています。
そしてその産業の中で日々競争をして上位にいるのが日本メーカーなのです!
今回は人気度の指標の一つとして、タイでの生産台数と販売台数のシェア率を見ていきましょう。
生産台数
先ずはメーカー関係なく全体の生産台数をチェックしてみましょう。
(日本貿易振興機構より引用)
2020年には新型コロナの影響を受けましたが、現在は右肩上がりであり、自動車生産は着実に回復しています。
それでは各メーカーの生産台数とそのシェア率はどのようになっているのでしょう。
各メーカー生産台数
(バンコク産業情報センターより引用)
生産台数上位3位まではなんと日系メーカーが独占していますね。
日系メーカー全体で括ったシェア率は、86.5%を占めていることになります。
そして最も多いトヨタだけで35.4%も占めており、世界のトヨタがタイでも生産されています。
2位がいすゞの19.7%と、約2割を占めています。いすゞはトラックなどの商用車を生産・販売するイメージがありますが、トラックが多いのでしょうか?
個人的にはホンダが5位なのが悔しいですね。ちなみにホンダはバイク市場で圧倒的1位なのですよ。2冠取って欲しかったです。
もしよろしかったら、以下リンクからタイのバイク市場をチェックしてみてください。
それでは販売台数はどうでしょう?
生産台数のシェア率が上位 = 販売台数のシェア率でも上位
これは必ずしも成立する訳ではありません。
販売台数
各メーカー販売台数
(バンコク産業情報センターより引用)
日本メーカー全体だと、84.1%を占めています。そして上位5位を日本メーカーが独占!
やはり1位はトヨタ。32.7%と圧倒的なシェア率です。
2位はいすゞとここまでは生産のデータと変わらない順位ですが、それ以降の順位は生産では4位だったFord社がホンダとマツダに抜かれたりしていますね。
ここまでで日本メーカーがいかに人気であるかがご理解いただけたと思います。
それでは一体どのような車種が人気なのかを考察していきましょう。
乗用車と商用車
乗用車と商用車比率
(日本貿易振興機構より引用)
約7:3の割合で乗用車より商用車が需要があることになります。
※乗用車とは日本の国交省の定義だと「主に人の移動のために利用される定員10名以下の自動車」そして商用車は明確な定義がなく、「主に仕事で使用するクルマを指し、広い意味でビジネスに用いられるクルマのことをそう呼びます。(WEB CARTOPより引用)
ちなみに日本は「市場調査によれば、2019年時点での商用車と一般乗用車の販売台数の割合は1対3となっています。」(マーケティングリサーチコンシェルジュより引用)
このように日本とタイでは必要とされる車種が異なります。
タイではピックアップトラックが人気?!
(バンコク産業情報センターより引用)
そしてピックアップトラックは2022年の販売台数で商用車全体の約44%を占めていて、人気なモデルと捉えることができます。
その中でトヨタといすゞで二分化している状態です。
(Toyota Hilux)
こちらは警察の車両です。タイの公的機関が使用するくらい信頼のある車種ということになります。
これらのピックアップトラックがタイで人気である理由をバンコク産業情報センターは以下のように述べていました。
- 悪路に強い
- 価格が安い
- 乗用・商用兼用が可能で使い勝手がよい
タイヤが大きく舗装されていない場所も走れそうですし、荷台に人を載せれば乗用車にも化けます。
そして車体の値段というよりは、税金が安いとのこと。
以上よりタイではピックアップトラックがトレンドということがわかりました。
タイで活躍する7つのメーカー
Toyota
トヨタは1962年にタイ市場に進出し、初期には輸入車を中心に展開。
1980年代からは現地生産を本格化させ、特にトヨタ・ハイラックスなどのピックアップトラックは地元で愛され、市場での地位を強化しました。
進化する技術と環境への取り組みを通じて、トヨタは地域社会への貢献に焦点を当て、持続可能なモビリティを開発し、現在トヨタはタイ市場においてトッププレイヤーとしての地位を確立し、将来に向けて新たな技術と車両を提供しています。
タイ・Toyota公式サイト
Isuzu
いすゞは1960年代にタイ市場に進出し、現在はピックアップトラックを主力に展開していて、商用車やトラック分野での優れた技術と耐久性を誇り、タイのビジネス環境に適した車両を提供しています。
タイでの生産拠点を活用し、雇用促進や地域社会への貢献を行っています。また、環境への配慮や柔軟な市場対応が注目を集め、未来においても革新的な商用車や環境技術を通じてタイ市場で強みを維持し、地域社会との共生を目指しています。
タイ・ISUZU公式サイト
Honda
ホンダは1964年にタイ市場に進出し、初期は主にオートバイの提供に焦点を当てていました。
その後80年代頃に自動車市場も拡大し、特にコンパクトカーやSUVのセグメントで強力な車種を投入しました。
ホンダの自動車は、高い燃費効率と信頼性、そして洗練されたデザインが特長であり、これらの要素が現地の人々に支持されています。
将来に向けては、環境に配慮したテクノロジーや新たな市場トレンドに対応した車種の提供を通じて、ホンダはタイ市場での地位を強化していくことが期待されています。
タイ・Honda公式サイト
Mitsubishi
三菱は1960年代にタイに進出しており、地元での製造・組立を進め、地域の需要に迅速に対応しています。
特に三菱はSUVやピックアップトラックなどのアドベンチャーな車種で知られ、タイの方々から支持を受けています。
1990年代から2000年代にかけては、タイでの市場を強化し、地元での生産を通じて雇用を促進していて、燃費効率の良さや頑丈な造りが、タイの気象や地形に適しているとされています。
三菱は将来的に、新技術の導入や環境への配慮を進めつつ、多様な市場ニーズに対応していくことでしょう。
タイ・Mitsubishi公式サイト
Mazda
マツダは1987年にタイに進出。初期は輸入車の販売が主で、その後1998年に現地での生産をスタートさせ、タイ市場で積極的な進出を果たしました。
スポーティでデザイン重視の車両を得意とし、コンパクトカーからSUV、ピックアップトラックまで広範なモデルを提供。
独自のスカイアクティブ技術や高効率エンジン、軽量ボディが特徴で、今後も新技術導入やデザインの革新を通じてタイ市場での拡大が期待されています。
タイ・Mazda公式サイト
Suzuki
タイへの初の進出は1967年で初期は主にオートバイの輸入・販売から始まっており、車関係は、2011年にスズキモーター(タイランド)株式会社が設立されました。
特にスズキの小型車は燃費効率に優れ、手頃な価格が現地の人々に支持されています。
現在は持続可能な技術を導入し、タイ市場での競争力を拡大し、顧客に最高の満足を提供することを目指しています。
タイ・Suzuki公式サイト
Nissan
日産は1962年にタイ市場に進出し、以来、小型モデルからSUVまで様々な車種を提供しています。
特にエコカーセグメントでは環境に配慮した技術を導入し、地元市場での安定した地位を築いています。
また新しい技術や斬新なデザインを取り入れ、これからもタイの自動車市場で一段との成功が見込まれます。
タイ・Nissan公式サイト
持続可能な社会と今後の展望
2023年現在既に、排気ガス規制運動は世界的に取り組まれています。
その一環としてタイでもEV車(電気自動車)導入が進められています。
例えば、電気自動車を購入すると、一部補助金が出るなど日本と似たような政策があります。
各メーカーEV新車登録台数
(バンコク産業情報センター)より引用
残念ながらエコカーという新しい市場では日本メーカーは上位にランクインできていません。
新車登録台数はすでに2023年の第一四半期で超えており、今後の市場拡大が期待されます。
そして環境に対する世界的な取り組みはこれからも進むため、この新しい市場を無視することはできません。
そのため各メーカーは価格の安さも大事ですが、持続可能な社会に対応しつつ、従来のガソリン車以上のスペックを持つ車を開発する必要があるのです。
さいごに
いかがでしたか?今回はタイで活躍する日本車の人気度を実際のデータでお伝えし、タイで人気なモデルについても言及しました。
また今後の展望として持続可能な車を開発する必要性についても述べました。
皆さんはどう思いますか?
私個人の意見としては、日本車メーカーが新市場でも上位を取ることを望みます。
もちろん持続可能な社会に適応した形で!
それではコープクン・クラップ!またお会いしましょう!