タイの貧困 なぜ貧困率1%のバンコクで、200万人がスラムに?

サワディーカー!

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今回は、タイの貧困についてご紹介します。

 

 

 

*こちらのページに記載の情報は2020年1月現在のものです。変更される可能性があります。

 

 

1. 世界1位?タイの深刻な富の格差

2018年のクレディ・スイス(スイスに本社を置く世界最大規模の金融グループ)の発表によると、

タイの上位1%の富裕層が国全体の富の66%を所有している。

下位50%のタイ人が持つ富は1.7%に過ぎない。

出典:https://www.bangkokpost.com/business/1588786/report-thailand-most-unequal-country-in-2018

 

上位1%が国全体の2/3の富を保有しているというのは、世界的に見ても非常に大きい数値で、タイは格差の大きな国家として有名です。

このような状態では富裕層に生まれるのと、貧困層・中流層に生まれるのとでは非常に大きな違いが生まれます。

受けられる教育等にも影響し、貧しいものは更に貧しく、富めるものは更に富むという状態が大きく問題になっています。

 

ちなみに、この統計に対してはやや懐疑的な意見もあります。

世界銀行が公開している統計と数値が大きく異なっており、タイ政府のシンクタンクからは批判されています。

実際に、クレディ・スイスの発表においてジニ係数は0.90と記載されていますが、世界銀行の発表ではジニ係数は0.36(2017)と、大きな差があります。

 

*ジニ係数とは?

ジニ係数は所得格差を表す数値であり、0.00の場合は全ての人が同じ所得である状態、1.0の場合は1人のみが全ての富を所得している状態を指します。

 

 

2017年に世界的に大ヒットしたタイの映画「バッド・ジーニアス~危険な天才達~」は、コメディとして非常に面白く、なおかつタイの大きな格差が感じられる映画です。

日本の動画配信サービスでも視聴できるものがありますので、ぜひ一度視聴してみてください。

あらすじ

小学生の頃からずっと成績はオールA、さらに中学時代は首席と天才的な頭脳を持つ女子高生リン(チュティモン・ジョンジャルーンスックジン)。裕福とは言えない父子家庭で育った彼女は、その明晰な頭脳を見込まれ、晴れて進学校に特待奨学生として転入を果たす。新しい学校で最初に友人となったグレース(イッサヤー・ホースワン)を、リンはテストの最中に“ある方法”で救った。その噂を聞きつけたグレースの彼氏・パット(ティーラドン・スパパンピンヨー)は、リンに“ビジネス”をもちかけるのだった。

引用元:https://maxam.jp/badgenius/

 

2. タイの地域格差と貧困率の高い地域について

タイ全体の貧困率の推移

出典:https://www.bangkokpost.com/business/1588786/report-thailand-most-unequal-country-in-2018

タイの貧困率はこの約20年間で大きく減少しています。

1988年には70%近くだった貧困率が、現在は10%以下になりました。

この減少幅を見るに、30年間で非常に大きな変化があったと言えそうです。

 

ただし、バンコクとその周辺地域の貧困率が減少している一方で、まだ非常に高い貧困率の地域もあります。

北部と南部は特に貧困率が高い地域があります。

紛争の影響を受けている、マレーシアとの国境である南部のパタニとナラティワート、

北部のミャンマー国境のMae Hong Son、ラオスとの国境に近いKalasinでは30%台という非常に高い数値が記録されています。

これらの地域はタイ全体の平均の4倍前後の貧困率を記録しています。(タイ全体の貧困率は平均7.9%)。

地域ごとの差がかなり大きいことがわかります。

 

紛争の影響のある南部は別として、興味のある方は北部の国境地域を訪れてみると、バンコクとはまた少し異なったタイの様子を見ることができるかもしれません。

*この統計におけるタイの貧困の定義は一日あたり75.7バーツ以下の所得の人々のことを指しています。

出典:https://blogs.worldbank.org/eastasiapacific/reducing-poverty-and-improving-equity-thailand-why-it-still-matters

 

参考程度に、地域間の貧困率を、日本と比べてみましょう。

貧困の定義と値は異なっているものの、日本の相対的貧困率が一位の沖縄は29.9%であり、日本の全国平均の15.6%の2倍近くに相当します。

タイと日本の地域間の貧困率を比べると、やはりタイの格差の大きさを感じます。

 

3. 貧困率が1%のバンコクにある、大量のスラム

バンコクの2017年の貧困率は1.1%であると発表されており、地方やタイ全体と比べると非常に小さい数値です。

しかし、スラムの生活支援を行っているいくつかの団体によれば、バンコクには2000箇所近いスラムが存在しており、200万人(バンコクの人口の20%)が生活していると言われています。

先ほどの統計の貧困の定義である「1日あたり約75バーツの所得」ではご飯を食べるのがギリギリの生活です。

貧困の定義に当てはまらないものの、生活水準が低い人々はかなりの人数になりそうです。

測定されている貧困率以上にタイの貧困や格差は大きいということがわかります。

 

バンコク最大規模のスラムであるクロントーイ・スラムには10万人もの人々が住んでいます。

タイには隣国からの出稼ぎ労働者が増加しており、こうした外国人労働者の多くがスラムで生活しています。

多くの出稼ぎ労働者が貧困地域で生活しているというのは、外国人の受け入れが進んでいく日本でも更に顕在化していきそうな問題です。

 

4. スラムには日系の支援団体も

出典:http://sikkha.or.th/jp/projects/grants/

スラムの人々の生活支援を行う団体はいくつか存在しています。

日系では「シャンティ国際ボランティア会」及び、同団体が現地法人としてタイに設立した「シーカー・アジア財団」という団体が教育支援を行っているようです。

移動図書館や保育園の設立、学生への奨学金による支援を行っており、安倍昭恵首相夫人がクロントーイ・スラムへ訪問された際には、同団体の設立の図書館に訪問されたとのことです。

ホームページでは寄付やスタディーツアー、ボランティア等の募集をされています。興味のある方は、ぜひ一度ご覧になってみてください。

 

シャンティ国際ボランティア会HP
シーカー・アジア財団HP

 

最後に

タイは東南アジアの中でも特に発展しているものの、貧困や格差問題は非常に深刻です。

タイに旅行・滞在する際にはそうした面も注意深く見てみると、感じることが変わってくるかもしれません。

ただし、スラム等は市街地に比べて危険ですので、ツアーに応募する等、訪れる場合は注意してください。

 

*こちらのページに記載の情報は2020年1月現在のものです。変更される可能性があります。

 

 

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