タイ・クラビで迎えた3年ぶりのソンクラーン。やっぱりクレージーだった

サワディーカー!LABタイ語学校です。

3年ぶりにタイ各地で開催された「ソンクラーン」。猛暑も相まってか、ここクラビでも、コロナ前よりも激しい水かけ合戦が繰り広げられました。

 

 

1.アジア三大祭り「ソンクラーン(水かけ祭り)」と猛暑の関係

タイの年中行事の中で最大かつ最も重要と言われており、世界的に有名な「ソンクラーン」。別名、タイ正月とも呼ばれており、その最中の儀式として、家族を第一に考え、年長者に敬意を払い、人々が寺院を訪れてお祈りをします。今年は4月13日から15日までの3日間が祝日。振替休日で17日までの5連休でした。地域によってはその実施日が異なりますが、連日、いわゆる通行人たちが水をかけ合う合戦が繰り広げられます。日本の正月、一月一日とは異なり、お寺に行く人もいれば、水を掛け合う行事に気合いを入れる人もいるため、日本の厳かなそれとは全く違う雰囲気が味わえます。

バンコクのカオサン通りなどは、通りに人で溢れている様子がニュースで流れていました。バケツに入れた氷水や水鉄砲で行き交う人たちと水を掛け合います。ずいぶん前に、このソンクラーンを体験しようとそのタイミングに合わせて旅行に来たことがあるのですが、軒並み在タイ日本人は、タイを脱出いるため会うことができませんでした。「何で何だろう」と思っていたのですが、ちょっとそこまで買い物に行くだけで、ベシャベシャにされてしまうので、何度も体験している人は、この水の掛け合いにおそれをなして、タイを脱出してしまうのです。

どの地域でも多くの人出が出ていたのは、ひとつに3年ぶりに開催された、という影響もあるのでしょう。久しぶりに行われたタイ人にとって最大級のお祭りに、コロナの終息を迎えつつある喜びを味わおうと、例年より多くの人が参加していたように感じました。もう一つは、異例の暑さも影響していると思います。このソンクラーンの時期は、タイ国内において、最も暑い時期です。最近、タイ北西部の都市タークでは、タイ観測史上初の45.4度を記録。チェンマイやチェンライなどでも、昨年はそれほどまでひどくなかった、PM2.5が悪化。もちろん、温度も30度後半までうなぎ上りとなり、チェンマイに暮らす友人がそれを避けるためにクラビへやってき他ほどでした。

現在、チェンマイークラビ間のダイレクトフライトは一日2便あるのですが、チェンマイを脱出してクラビへ来る人が多く、座席は満席だったそうです。これは今年は雨が少なく、煙が充満してしまっているという現象ゆえにひどくなっているようです。その上この暑さ。クラビは湿気が多い地域でそれはそれで大変なのですが、海があります。チェンマイもソンクラーン時期は40度近くにもなっていたようで、今年はこのPM2.5の時期、チェンマイを脱出する人が多くいたようです。

 

 

2.クラビのソンクラーンとは

クラビのメイン日は13日。アタシの暮らすクラビタウンは割と静かだったのですが、と言っても、近所の子供たちは家の前にバケツを置き、水鉄砲を構えていて少~しだけ、遠慮がちに水をかけてきましたが。13日、たまたまアオナンへランチを食べに行こうとしたところ、いつもはガラガラの道なのに、車は激混み。アオナン方面へ行く交差点では、ファイティングチームの参戦も合って、5回ほど信号待ちしてしまうほどでした。クラビタウンからアオナン方面へは、結構、クネクネとまるで山道を走るような道を行くのですが、そこはまるで水戦争場のようでした。

アタシたちは乗用車なので被害はなかったのですが、4WDトラックに乗った若者グループと道端に待機グループが直接対決。戦闘意思のないバイク組(というか戦闘できないですよね、バイクを運転しながら)はみんな道端組にバシャバシャ水をかけられていました。クラビだけなのかしら。中にはご丁寧にバケツに氷水を入れている人もおり、何年か前に4WDトラックに乗ってソンクラーンに参戦したことがあった時、あんなに暑かったのに、夕方に寒くなりガタガタ震えるほどになっていたことを思い出しました。

 

 

3.ドラえもんで雨乞い!?

雨不足により、PM2.5の影響が懸念された、今年の猛暑のソンクラーン時期。タイでは時々、面白いものが登場します。それは雨乞いの儀式。籠に入れたネコを神輿のように担ぎながら歌って踊って練り歩き、雨が降ることを祈りながらネコに水をかけ続けるというもの。しかし、ネコを強い日差しの下に長時間晒し続けることや水をかける行為が動物虐待になるため、時々、ネコにとって代わるものが登場します。それが、ドラえもん。今年も、雨が少なくPM2.5に見舞われたチェンマイでは、ネコの代わりにドラえもんが生贄!?として登場。見事、数日後、雨をもたらした、とSNSで騒がれていました。余談ですが実は、2015年にも雨不足による干ばつの心配がされ、ドラえもんが登場していたようです。

 

 

4.猛暑警報が出ていたタイの今

ソンクラーンが終わって約1週間。それまでほとんど降らなかった雨がようやく降り出し、ようやく朝晩はほんの少しだけ涼しくなりました。タイ当局は4月初め、首都バンコクのバンナー区で体感温度が50.2度に達するとの予報に基づき、一部の県に警報を出したほどでした。プラユット首相は18日の声明で、同区の気温が52.3度にもなる恐れがあると述べ、懸念を示したほど。現実的にはそこまで気温が上がることはありませんでしたが、体感気温は50度まではいかないものの、40度近くまでなったところもありました。

また、森林火災や焼き畑による煙害で大気汚染が悪化し、北部の観光地チェンマイは7日間連続で世界最悪の汚染レベルに達した。市内で少なくとも1カ所の病院が、呼吸器症状を訴える患者で満床になったと発表しています。それだけでなく、猛暑による体調不良者が続出し漢書で溢れかえる病院もあったと聞きます。

隣国ミャンマーでは17日、北部サガイン地域の町カレワで、4月としては史上最高の44度を記録。中国でも18日、南東部・雲南省元陽県の気温が42.4度まで上昇し、4月の国内最高記録にあと0.3度までにに迫り、17日には中国の12省の計100カ所以上で4月の最高気温を記録したといいます。

アジア各所の異常気象と猛暑。そしてソンクラーン。意外に水かけ祭りというのはこの時期の理にかなっているのかもしれませんね。ようやく朝晩に気温の低下が感じられる今日この頃。よく眠られるようになってきてよかったです。

 

タイ・クラビ在住のchinagaの寄稿でした。

 

LAB thaiko先生のブログ

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