意外と知らない?!タイの国旗の意味と歴史を解説します!
サワディーカー!LABタイ語学校です。
今回はタイの国旗の意味と歴史を解説します。
自分の国の国旗ならまだしも、他の国の国旗となるとその意味や歴史は知る機会がなかなかないですよね。
国旗はその国の国民性や歴史を表しているので、調べてみると意外と面白いものです!
この機会に、タイの国旗の意味・歴史を知ってタイへの理解を深めましょう!
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1. 現在のタイの国旗
↑現在のタイの国旗はこちらです。(1917年〜)
タイの国旗は赤、青、白の三色旗で、タイ語で「トン・トライロング(ธงไตรรงค)」と言います。この3色の色にもそれぞれ意味があるんです。
- 赤:国家と国民(国民に流れる血液の色から)
- 青:タイ王室
- 白:宗教(建国神話の白象から)
ちなみに、青=タイ王室を表す理由としては、
- 1917年当時の国王ラマ6世の誕生日の金曜日を表す色が青色だから
- 当時の近代国家であるフランスの国旗を真似たから
という2つの説があります。
また、国旗の模様が横縞模様であるのは、1910年に国旗逆掲揚事件が起こったことが理由です。これは、1910年に洪水が起こった地域に国王が訪れた際に、タイの国旗が逆さまに掲げられていたと言う事件です。
国旗逆掲揚は国への侮辱を意味するものなので、このようなことが2度と起こらないように、逆さまになっても同じ柄になる横縞模様を採用したそうです。
<コラム>タイでは生まれた曜日が重視される?!
タイでは曜日毎にカラーが決まっています。
- 日曜日:赤色
- 月曜日:黄色
- 火曜日:桃色
- 水曜日:緑色
- 木曜日:オレンジ色
- 金曜日:青色
- 土曜日:紫色
自分の生まれた曜日のカラーのものを身につけたり、自分が生まれた曜日の仏像に拝む事で幸運をもたらすとされています。
なので、ほとんどのタイ国民は自分の生まれた曜日を知っているんだとか。
実際、今のタイ国旗の青色がラマ6世の誕生日の曜日カラーだったという説からも、タイでは曜日カラーが重視されていることがわかりますね。ちなみに、今の国王の誕生日は月曜日なので、ロイヤルカラーは黄色だそうです(^^)
2. タイの国旗の変遷
現在の国旗になるまでに、タイの国旗は2度変わっています。
正式な国旗が生まれる前には、国家を一つの旗で表すという国旗の概念はなかったそうです。
タイの船舶とわかるようにタイ国を象徴する旗は存在していましたが、旗はあくまで、自国と他国の船を見分けるために使われていたということですね。
1:最初の正式な国旗(1885年~1916年)
(※画像はイメージです。)
- 制定年数:1855年(ラーマ4世がタイの正式な国旗として制定)
- 柄 :赤地に白象
- 由来 :白象はブッタの生まれ変わりだと信じられていること・王の権威の象徴であることから
ただ、上記で紹介した国旗逆掲揚事件が起こったことで、この国旗は変えられることになります。(ちなみに、白象を描くのが難しかったから現在の国旗になったと言う噂もあるそうです。)
2:たった1年しか存在しなかった国旗(1916年〜1917年)
- 制定年数:1916年
- 柄 :赤と白の横縞模様
- 由来 :国旗逆掲揚事件が起こり、国旗変更のため急遽考案
こちらの国旗は赤と白の2色だけのシンプルなデザインでしたが、1年ほどで現在の赤・紺・白の三色旗に変更されてしまいます。
なぜ今の国旗に変更された理由は明らかではありませんが、今の国旗の方がなんとなくデザイン性を感じます。笑
3. ちなみに…日本の国旗の意味と歴史
ここで日本の国旗の意味と歴史についても少しご紹介します。
↑日本の国旗は改めて言うまでもありませんが、白地に日の丸が描かれたものです。
タイの国旗と同様に、日本国旗の白・赤にも意味があります。
- 赤:博愛と活力
- 白:神聖と純潔
日の丸を採用した理由としては、飛鳥時代以降、日本は自国を「日出ずる国」とする考え方が浸透していたからだそうです。
驚きなのが、この日の丸が正式に日本の国旗とされたのは平成11年に「国旗及び国歌に関する法律」が公布されてからだということ。(意外と最近!)
江戸時代から日の丸の旗は使われていたそうですが、紅白の比率などは適当だったそうです。
最後に
いかがでしたか?
タイも日本も同じ赤と白の色を使っているのに、その意味が異なるのはなんだか不思議で面白いですよね。
国旗は、それぞれの国の大切にしていることがギュッと詰まっていて、意味を調べるだけでなんとなくその国のことを知れた気分になります。これを機に他の国の国旗の意味等も調べてみてはいかがでしょうか?(^^)