クラビ発。イベントを通じて子どもと自然、大人と地球を考える環境保護団体「ネイチャーマインドイーディー(Nature Mind-ED)」とは

サワディーカー!LABタイ語学校です。

クラビ県アオナンを本拠地とする環境保護団体「NatureMind-ED」。環境保護団体というと、カタいイメージがありますが、そうではなく、子ども向けネイチャーイベントを主催したり、なんだか楽しそうなグループといった感じです。先日、知り合いの子どもがこちらに参加したのですが、生き物の生態や自然の大切さを体験できた、素晴らしいイベントだったと絶賛していました。

タイ・クラビ在住のchinagaの寄稿

 

1.「NatureMind-ED」ってどんな団体?

アタシがこの団体に興味を持ち、調べて、記事にしようと思ったきっかけは「贅沢とは何ですか?」という言葉でした。家族や友人たちと談笑したり、美味しい物を食べることが最大の贅沢だとアタシは思っていたのですが、コロナ禍によりその事情は一変しました。外出もままならず、ロックダウンが明けたら一番に行きたい!と思った場所は海でした。

何をするわけでもないのですが、松の木の下の木陰で海を眺めているだけで、心が癒されていきました。その時の海もビーチもとてもキレイでした。よくよく考えてみると、何ヵ月も誰も入らなかったために自然に海はキレイに。ビーチは木やゴミなどが流れ着くために、荒れ放題だったはずです。そうです。ロックダウン解除前に、何度もビーチクリーンが行なわれていたのです。

クラビでは、川や海の掃除を中学校や高校などの学生も行ないます。わかりやすいところで言えば「ロイクラトン」。川や海に流された灯籠やゴミを、次の日に中学生と思われる学生が掃除しているのを見かけました。これは、お祭りや仏教関係行事を重要視するというタイの文化からきているのもありますが、それだけではなく、環境団体やタイの国自体が推奨している部分も大きくあると思います。

「NatureMind-ED」のサイトのトップには「人間の健康を改善するために、地球の回復力を育むために、社会的および文化的に環境とつながり続けるために、その可能性を刺激するために、我々はイニシアチブを取っていきます」という文章が書かれています。そして、その具体的な活動として、「体験学習」「サステナビリティ(持続可能な)コンサルタント」「研究と保全」を挙げています。

「体験学習」というとお勉強会のようなイメージがありますが、「NatureMind-ED」では、特に子どもたち向けにキャンプなどのイベントを実施し、自然の大切さだけでなく厳しさや自立心を育む活動をしています。

「サステナビリティコンサルティング」は、国連が提唱した「サステナビリティデベロップメント(持続可能な発展)」からきており、多くの環境保全団体が掲げているテーマです。これは、変化し続ける自然に適応しながら再生、復元を構築することをビジョンを意味しています。

具体的には景観の設計や企業のための経営計画や教育カリキュラムの開発など。これはスポンサードへのフィールドバックとして提案されているのでしょう。これは、3つ目の具体策である「研究と保全」との共通ビジョンでもあります。

 

 

2.「NatureMind-ED」がこれまで行なってきた活動とは?

具体的な企業名などは示されていないので、スポンサー企業がついているのかどうかは定かではないのですが、少なくとも国連や海洋研究機関、さらには観光関連の協力は得ているようです。2年ほど前に、国連生物多様性条約25周年を記念して、クラビのアンダマン海洋のひとつである「クロンムアンビーチ」に、海洋保護、観光などの専門官が集結し、地元クラビがイニシアチブを取るべきだと大々的に強調するための一大イベントが催されました。

50人以上の子どもたちが集結し、海岸沿いをクリーニングしたところ、 ストローやペットボトルなどのプラスチック製品のゴミが大量に集められ、その場にいる人を凍り付かせたといいます。「NatureMind-ED」によると、環境保護の意識を高めるためには、資料も大切だけれども、実際に現場を訪れ、見て、動き、感じることがもっとも重要だと。海の生き物や生態を研究するために来た団体もいたようですが、実際にビーチクリーンの状態を見た上で、何のために研究するのかを体感することで、より意欲的になれると。

クラビだけではなく、タイの、他の諸外国の環境団体も同じようなことをやっているのかどうか定かではありませんが、とにかく現地で体験・体感することが大切である、という理念は大賛成です。そして、アタシは研究家でも専門家もないのですが、ストローの無駄使いやペットボトルのポイ捨てはやめておこう、と調べていくうちに強く思うようになりました。そんな思いに至ることができただけでも、同じように考えるヒトがひとりでも多く増えることを願うだけでも、間接的ではありますが、環境保全に携わっているような気がしてきています。

 

 

3. 直近イベントは12月28日から3日間。子どもたちのための「クライミング&アウトドアアドベンチャーキャンプ!」

この団体の最大の魅力は、ネイチャーイベントが実施されていること。特に子ども向けプログラムが人気で、近々では12月末に実施されます。クラビはクライミングの聖地としても有名ですが、初めてクライミングを、まして子どもたちだけで、体験するのはなかなか勇気がいるもの。

プロのクライマーによるデモンストレーションや完璧なフォローで行なわれるクライミング体験、また、海や山の生き物、しいては自然や生態系の成り立ちや問題点なども、子どもたちに合わせて教えてくれます。自分たちで食事をつくり、キャンプテントで寝泊まりする。そんな貴重な体験も行なえます。

ちょうど年末年始に実施されるので、親子でクラビ旅行する方には、いいかも!「可愛い子には旅をさせろ」を旅をしながら、実践できます。興味を持った方は最後に記した「NatureMind-ED」のサイトをご覧になってみてください。

 

 

4.クラビの自然に囲まれて過ごし、癒され、遊んで、学ぶ。人生一番の贅沢かも!?

クラビには美しい海も美しい山もあります。美しさを維持するには、いろんなヒトのアイデアとパワーが必要なんだなあと改めて考えさせてくれた環境保護団体「NatureMind-ED」。クラビの自然に癒されて、楽しんでいる人間のひとりとして、いろいろ学んでいきたいなあと改めて思いました。そして、自然を楽しむほど贅沢なことはないかも、という思いも再認識しました。

 

【ネイチャーマインドイーディー( NatureMind-ED)】サイト

https://naturemind-ed.com/

 

【ネイチャーマインドイーディー( NatureMind-ED)】Facebookページ

https://www.facebook.com/atNatureMindED

 

※イベント情報に関すること、問い合わせや申し込みはFacebookの方が便利です。

 

タイ・クラビ在住のchinagaの寄稿でした。

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