ツーリング、温泉、首長族の村、スパ。 世界中の旅行者を魅了するルート。チェンマイ~パーイ~メーホンソンの旅
サワディーカップ!LABタイ語学校です。
チェンマイへの旅を決めたとき、このパーイ、メーホンソンというふたつの町を訪れたい、と思っていました。チェンマイ在住の日本人の友人が「この2カ所は 一生に一度は行くべき」と力説していたからです。とはいうものの、チェンマイから約100キロのすごい山道を越えてパーイ、さらに、メイホンソンまでも同じくらいの距離。どちらも定期バスが走っているのですが、それだと寄り道ができないのが難点。今回は、友人のクルマでパーイまで、さらにメーホンソンまでバイクで。自由で楽しいけれども、たくさん挑戦した旅でもありました。
タイ・クラビ在住のchinagaの寄稿
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1.チェンマイ~パーイ。国立公園内にある「ポーンドゥワット温泉」「ターパイ温泉」をはしご
チェンマイからパーイまではクルマで移動。クネクネ度、アップダウンの激しさといったらすごいものがあります。もちろん、眠りたいのに眠れません。途中、頂上らしきところで、休憩。この山を越えたらパーイかな、と思うとそんなに甘くはなく、そんな山をいくつも越えていきます。この旅、唯一の日本人であるアタシのたっての希望で、温泉へと向かいます。
チェンマイからパーイへ向かう途中にある「ホゥアイナムデーン国立公園」の中には、2カ所の温泉があります。温泉だけではなく、360度パノラマビューの絶景ポイントや滝、キャンプなどができる場所があり、公園の広さは約1,250㎡と莫大な広さ。
チェンマイに近い「ポーンドゥワット温泉」へとまず寄ります。入場料300THBと、いつも通りお高めの外国人価格。いつも通り「タイ人だ!」と慣れないタイ語で言い張りますが、却下されます。ただ、もう一カ所の「ターパイ温泉」へは半券を見せると無料で入場できるので、少しだけお得感が。
「ポーンドゥワット温泉」に入る前に、源泉、温泉卵が作れるスポットまで少しだけ山道を歩き、汗を流します。広大の敷地には、大きなプールのような浴槽がいくつも点在していて、湯船につかりながら絶景を眺めることもでき、情緒もたっぷりありました。
個室として利用されている浴室は、ヤマザキマリ原作の漫画「テルマエ・ロマエ」に出てくるようなローマの浴室を彷彿させるイメージで、タイらしからぬお洒落な個室風呂も体験。普段はさらに別料金が必要なようですが、平日でアタシたち以外お客さんがほぼいなかったため、無料で入れてくれました。
さらに、クルマで行くこと20分ほど。パーイの町にほど近い「ターパイ温泉」は、森の中にあり、まるで自然にできた川のようなつくりになっている温泉でした。「ポーンドゥワット温泉」よりナチュラル度が高く、個人的にはこちらのほうが好み。ここでは少しタイ人も入浴に来ていましたが、川のような温泉が広くて長いので、混んでいる感はナシ。
印象に残っているのが、タイボクシングの選手なのでしょうか。身体のキズを癒すかのように、ゆっくりとつかったり、中でストレッチのようなことをしたり、少し上がって休憩している青年がいたこと。まるで、湯治に来ている日本人みたいだなあ、と思ってしまいました。
【ホゥアイナムデーン国立公園(Huai Nam Dong National Park)】
【ポーン・ドゥアット温泉(Pong Dueat Hot Spring)】
【タ・パーイ温泉(Tha Pai Hot Spring)】
2.パーイという町。それは、コンパクトなメインストリートと絶景が広がる楽園
一緒に旅をした友人が以前泊まったことのある「HOTEL LASAI」というホテルがとても素晴らしく、プールでゆっくり遊びながら過ごしました。少し高台にあるため、サンセットがキレイで、クラビでは海に落ちる夕陽ばかり眺めていたのですが、山々に煌々ときらめく太陽も素敵でした。
町自体はとてもコンパクトです。といっても、クルマやバイクなどの足がないと移動するのはむつかしいですが。町のあちこちにレンタルバイクショップがあるので、バスでパーイに来たとしても、バイクを借りれば、より一層楽しめること間違いないです。チェンマイ市内のようにクルマは混んでいませんし、道路も広く、タイ特有の荒々しい運転をするヒトも少ないような気がするので、ぜひ。
中心地からクルマで20分ほど行くと、すぐに、絶景が広がります。近くには滝もありました。「ターパイ温泉」とよく似た佇まいですが、こちらは温泉ではなく、冷水。しかも、なかなか流れが激しかったので、アタシは入りませんでしたが、一緒に行った男組は積極的に楽しんでいました。
ちなみに、お坊さんがこの滝を眺めに来ていたのですが、自然のなかでもマスクをしていましたね。
夜、食事後、この旅初めてバーへ行きました。日本産ウイスキーの「白州」が置いてあったので思わず写真を撮っていると、「これは、日本の焼酎よ」と見せてくれたのですが、知らない銘柄でした。バンコクやチェンマイのバーでは、日本のウイスキーなど珍しくもはないでしょうが、「また、来てね」と日本語でタイ人に言われたときには、ちょっぴり感動してしまいました。
【ホテル ラサイ(HOTEL LASAI)】
3.パーイ~メーホンソン。ミャンマーからの移民「首長族の村」、マッド(泥)スパ体験
クルマをパーイのホテルに置き、男組たっての希望でバイクを借り、メーホンソンへと向かいます。パーイまで来た時と同様、いくつもの山を上ったり下ったりしながら、山の頂上で休憩をしながら行きます。最初は慣れずにコワくてコワくてたまらなかったのですが、「寝てればいいよっ」と言われて。
かと言って、まさか寝るわけにはいかず、でも、風が心地よく、空が近く、素晴らしい景色を眺めているうちに、じょじょに力も抜けていき、終わった今となっては、このツーリング(といってもアタシは運転はしていないが)が、一番のよい思い出となっています。
途中、首長族の村へと寄ります。何十年も前に「チェンライ」に近い首長族の村へツアーで行ったことがあるのですが、そこで、お土産物を「買ってくれ!買ってくれ!!!!」攻撃に合ったため、あまり気乗りはしなかったのですが、今回行った首長族の村は観光のための村ではなく、本当にミャンマーからの移民によって作られているようで、入場料も支払いませんでした。
もちろん、村ではカラフルな民族衣裳を身にまとったヒトたちが、お土産物を売っているのですが、何十年も前に経験したあのすごい勢いの「買ってくれ!攻撃」は、皆無でした。この村で流暢な英語を話す学校の先生をしている青年と会い、いろいろ話をしていると、この村はミャンマーから来た移民で構成されており、WIFIどころか、電気も通っていないのだとか。
「若い女性は首の輪っかを付けないのか」と聞くと「 そんなことはない」と。ただ、村にいる若者たちは、男性も含めて、ほとんど村を出てチェンマイ市内へ出稼ぎに行っているようで、若い世代の住人があまりいませんでした。ミャンマーからタイへ移住し、さらに、出稼ぎ。「それでもミャンマーよりここの生活のほうがいい」と答えた青年の言葉が印象的でした。
そして、いよいよ女組希望のスパへ。マッドスパといって、泥を全身に塗りたくってもらいます。乾いたら、スクラブクリームで全身マッサージ。そして、高価そうなよい香りのボディシャンプーで全身を洗ってもらい(他人にカラダを洗ってもらうなんて初めての体験!)、温泉へ浸かります。
タイの温泉はほとんど水着着用なのですが、ここは裸でOK。久しぶりに日本の露天風呂のようなものに浸かり大満足です。そこそこの金額なのですが、この時期ゆえのプロモーションでかなりお得に初めてのマッドスパを体験することができました。
【プー クロン カントリークラブ ヘルス マッド スパ(Phu Klon Country Club Health Mud Spa)】
4.ミャンマーとの国境の町。メーホンソン
首長族の村からほど近いメーホンソン。調べてみると、ミャンマーでは、国軍とカレン族(首長族)が長期間交戦しているため、タイへ難民として流入。そのためここメーホンソンには、ミャンマー人が多く住んでいるのですね。恥ずかしながら、知りませんでした。
メーホンソンには1泊しかせず、滞在時間も短かったので、町の印象はあまりありません。メインストリートのようなものがなく、レストランやホテルも点在しているため、パーイの町よりも田舎、クラビと変わらない感じ。 その中で記憶として残っているのが、ホテルの部屋から見えた幻想的な空模様とミャンマー料理、そして香港粥(ピータン入り!)の食堂です。
ホテルと翌日の朝食として食べた香港粥の食堂は、偶然見つけたものでした。唯一調べて行った夕食のミャンマー料理レストランは、意外と有名なレストランのようで、多くの日本人も紹介している「お茶の葉サラダ」を食べました。辛さやクセがなく、噂通り、とても美味しかったです。
【ミャンマー料理「サルウィン リバー レストラン」(Salween River Restaurant)】
5.日本人をはじめ、世界中の旅人を虜にするパーイ、メーホンソンの魅力
バイクに乗り、激しく長いヘアピンカーブを行き、風を感じる。素晴らしい山や森の景色、おいしい空気を堪能する。身近に感じる空や天。日本人が大好きな温泉やスパ、マッサージ。パーイ、メーホンソンを旅して良かったことは、自然を思いっきり満喫して癒されたこと。そして、そこで暮らす人たちや子どもたちの優しさや笑顔に触れ合えたこと。また、絶対行くぞー!
タイ・クラビ在住のchinagaの寄稿でした。
Y.Y