「コカコーラ・タイ」がリサイクル財団と協力して、バンコクのチャオプラヤ川浄化作戦決行!
サワディーカップ!LABタイ語学校です。
バンコクの中心部を流れるチャオプラヤ川。その全長はおよそ372km。バンコクを中心にたくさんの支流があり、バンコク付近が世界でも有数の稲作地帯に発展したのは、このチャオプラヤ川のおかげでもあるといわれています。今もなお、荷物の運搬や地元のタイ人たちの通勤やレジャーに欠かせない存在として定期船が行き来し、観光用としてクルージング船が運行しているのは、あまりにも有名ですよね。そして、有名といえばチャオプラヤ川の汚さ!その汚さをなんとかしよう、それだけでなく、ゴミをリサイクルしよう、という動きが「コカコーラ・タイ」とリサイクル財団「テラサイクル」の間で、すすめられています。
タイ・クラビ在住のchinagaの寄稿
1.「コカコーラ・タイ」と「テラサイクル・タイ財団」がチャオプラヤ川の廃棄物の流れを阻止
「テラサイクル・タイ財団」主導のもと、「コカコーラ・タイ」が主に資金提供を行ない、本部「テラサイクルグルーバルファンデーション(本社アメリカ、通称テラサイクル)」「カリフォルニア大学サンタバーバラ校の海洋科学研究所」「バンコク都市行政(BMA)の排水下水道局(DDS)」が協力し、チャオプラヤ川からの廃棄物を捕獲するために、河川の二カ所に「プラスチックトラップ」を設置しました。
とにかくチャオプラヤ川の廃棄物の量は圧倒的。これらの二カ所の廃棄物捕捉装置「プラスチックトラップ」からの廃棄物収集は、週5日稼働。たぶん、すごいゴミの量なんでしょうね。これを実際に行なうのが「テラサイクル・タイ財団」です。集められた廃棄物は、その後、ラートプラーオ地区に運び込まれ、乾燥および選別されます。つまり、リサイクル可能な材料とそうでないものとを区別し、適切なリサイクルシステムを作り出します。これらのプロセスは綿密に記録され、データ分析され、今後もこの活動を継続していくために必要なこと、今後の廃棄物問題の方向性について、生かしていきます。
「コカコーラ・タイ」は、 価値観を共有する企業、政府、市民が、手を取り合って、同じ目標に向かうことに、最大の意義があると語ります。そして、これは「 仕事」ではなく「作品づくり」だとも。常に最先端をいく企業ともなると、その発言もお洒落ですね。リサイクルが作品かあ。そもそも「コカコーラ」は「テラサイクル」が発足したときからナンバーワンのスポンサーとして協力してきました。今では当たり前になっているリサイクルマーク。コカコーラなど、飲料品や食料品、医薬品などの缶やビンをリサイクルで行なうようになったのは、コカコーラが最初だったような。とにもかくにも、コカコーラは子どもから大人まで愛される飲料。イメージアップにつながっていることは間違いありません。
2.リサイクル財団「テラサイクル」って一体なに?タイ財団の特長とは?
「テラサイクル」は2001年設立。新しい集団なのですね。アメリカ・ニュージャージー州に本社を置く、アメリカの民間リサイクル事業所です。「ゴミ」という概念を世界から失くすことをベースに活動。主に、世界に広がるボランティアが集めたリサイクルのプラットフォームをベースに、パートナー企業や自治体などが作る出す製品に使用する製品に回すためにリサイクルを行なっています。現在、約200社のメーカーをその欄センスという名のスポンサーとして名を連ねています。
「テラサイクル」の活動を調べていておもしろかったのは、ミミズの堆肥。以前はバンコクで、現在はあるタイ北部でミミズ堆肥を作るべく、ミミズの養殖!?を行なおうとしている日本人を知っているので「ああ、これを元にミミズの養殖をしようとしていたんだ」と初めて分かりました。「テラサイクル」は、ミミジそのもの、ではなく、製品を液体化。これは素晴らしいですよね。魚釣りの時のエサのように、ミミズを触ることができない人は多いはずなので。もちろん、そのパッケージはリサイクルのペットボトル。この製品のために新しく法人を設立することは、資金的にむつかしかったのとのことで「廃棄物」として販売することに成功。なるほど、新しいものを想像するには、想像力も必要なのだな、と感じました。
一方、「テラサイクル・タイ財団」は2018年設立。2年前のこと。タイのさまざまなコミュニティと協力して、汚染された水路から海にいたるまで、さまざまなゴミが流れ込む前にそれらを阻止することに重点を置いています。さらに、域彼らが収集した廃棄物のリサイクルといった、タイ特有のマーケットへの糸口、解決策も模索しながら、その分析や調査を実施。地域のプラスチック汚染を少しでも減らすために、一般市民への理解を深めるために活躍しています。
3.日本ではどうなのだろう!?「テラサイクル・ジャパン」の活動
コロナの影響でとんとん拍子、とまではいかないけれども「テラサイクル」が手がける、容器回収・再利用事業「 Loop (ループ)」に対し、コスメティックメーカーの「P&Gジャパン」「ユニーバ」「ボディショップ」、スーパーマーケット「イオン」、食品メーカー「 味の素」「ロッテ」、電子機器メーカー「キヤノン」など10数社が「 ループ」に参加を表明。
まずは、東京から始まる試験運用では、容器の回収、ハイテクノロジー洗浄、化粧品や飲料品など液体の詰め替え、発送という一連の流れがうまく動かせるのか、コスト問題など議論を始める予定。すでに、ニューヨークとパリで試験運用が終了。各社の製品は、テラサイクルジャパンが独自で構えるオンラインプラットフォームと小売店で販売されるとのこです。
4.タイの風土にあったリサイクルビジネス。今後の発展に期待
タイでのゴミや廃棄物問題。タイで暮らしはじめて気づいたことは、そのなんでもかんでもまとめて捨てられることが、ちょっとしたカルチャーショックでした。だって、日本の分別があまりにもむつかしいんですもの。けれど、当初は戸惑ったものですが、今ではなんなく出来るようになりました。タイにおいても、まずはこの分別廃棄がすすむのかどうか、が大切だと思うのですが。けれども、この分別関係なく、ゴミが捨てることができるのは、イチ在住者としてはとても魅力的なのですが。むつかしいですね。
タイ・クラビ在住のchinagaの投稿でした。