クラビタウンの朝市で、タイごはん
タイの楽しみのひとつといえば、タラート(市場)。なかでも朝市は、外はクルマやバイクでごったがえし、中は大量の野菜、肉、魚介を買う人たちで賑わう、活気がみなぎる雰囲気が魅力です。
タイ・クラビ在住のchinagaの寄稿。
常設されている食堂では、あらゆるタイごはんが並び、それぞれにその朝の気分に合ったタイごはんを買って来て、その場で食べることもできます。クラビタウンには、体育館のような大きな場所に市場があり、ひとつの名所ともいえます。
1.タイの朝ごはんのおすすめは、ジョーク(お粥)
週末などは、朝9時を過ぎたら売り切れていることもある、人気のジョーク屋さん。ここのジョークは、やわらかい豚ミンチ団子だけでなく、豚のレバーもゴロゴロ入っていて、温泉卵を入れても30バーツ(1杯約100円)。
最近は、Take away(テイクアウトをタイではテイクアウェイと言う)をして、家で食すことも多いのだけれど、とにかく量がすごい。丼がジョークであふれかえります。
ジョークというのは、米粒がなくなるほど、トロトロになるほどスープで炊き込んだお粥のことで、レストランでは、ライススープというメニューで載っています。このほかにカオトムというお粥もあるのですが、これはしっかりと米粒が残っているもので、好みにもよりますが、断然ジョークのほうがおいしい。
ジョーク屋さんのすぐ隣では、タイのぶっかけご飯屋さんも。こちらは、年に2回は必ずクラビを訪れる、日本人の常連さんが教えてくれました。美人のおかみさんが、本日のおすすめを教えてくれ、これでもかーというほど大盛りでサービスしてくれます。
2.クラビといえば、新鮮な魚介類。種類も豊富
クラビは海が近いので、新鮮なシーフードがいろいろ揃っています。アジ、キスなどの魚はもちろん、カニもあります。これらは調理するのが面倒なのであまり買いませんが、見ているだけで楽しい。
女性(なぜか女性が多い)が、大きな包丁を使って、魚の内蔵を器用に取り除き、好みのサイズにブツ切りにしてくれます。
おススメはエビと貝類。獲れたてのエビの背わただけを取り、塩こしょうだけふりかけ、アルミホイルを敷いたパン焼きオーブンで10分ほど焼きます。マナオ(ライム)をキュッと絞れば、とてもおいしくいただけます。
貝は赤貝や巻貝のものが何種類かあるのですが、たまにアサリでスープを作ります。これは、レストランでおいしかったのでマネてみました。味見をしてみたら、アサリだけでコクがあったので、塩こしょうも何も入れなくても、滋味深い味わいを楽しめます。
3.よく似ている、タイならではの野菜。クンチャーイ(セロリ)とパクチー
ナス、ネギ、大根、にんじん、じゃがいもなど、日本でもおなじみの野菜やマナオなどタイ独自のものまで豊富にあります。ナスはうす緑色のコナスのようなものしか見かけないのですが、この間、キレイな紫色をした馴染み深いナスを見つけました。
パスタなどに入れるにはこの色のほうが食欲をそそりますよね。ただし、とてもアクが強かったので、できるだけ長い時間塩水につけて、アクヌキしたほうがよさそうです。
野菜で、タイならではの野菜といえばクンチャーイ(細いセロリ)。三つ葉のような見た目なので、一度、パクチーと間違えて買ってしまいました。タイ好きがみんな大好きなヤムウンセン(タイ風春雨サラダ)やソムタム(青パパイヤサラダ)などに入っています。
間違えた時は、買ってきたこれらのサラダにプラスして投入しました。歯ごたえも香りもよく、細い茎なので、手でちぎって入れられます。
4.タイといえばフルーツ。おすすめの旬の果物はマンゴスチンとランブータン
6月から10月くらいにかけて出てくるのが、マンゴスチンとランブータン。マンゴスチンは「果物の女王」という別名を持ち、栄養も豊富で、美味。紫色の分厚い皮をむくと真っ白い実が。ほどよい酸味と濃厚なミルキーな甘さを持った上品な味わいです。
丸いピンクのフォルムに緑のイガイガ!?ヒゲ!?が特徴的なランブータンは、皮をむくとツルリとした半透明の実が。とてもみずみずしく、甘く、のどの乾きも潤してくれます。ビタミンCも豊富で、お肌にもバッチリ。
マンゴスチンもランブータンも、皮を指や爪でむくだけなので、いつでも手軽に食べることができます。が、マンゴスチンは、皮の紫色が強烈なので、白色の洋服やハンカチでふくと、とんでもないことになりますので、ご用心ください。
クラビの朝市では、定番のマンゴー、パイナップル、パパイヤ、スイカなど屋外にズラリと売られています。カットフルーツも売られているので、すぐに食べられるのもうれしいですね。
5.見ているだけでも楽しい、タイの朝市
おいしそうなタイごはんの数々、飛び交う会話、ちょっと愛想のない店主の「コップンカー(ありがとう)」(しかめっ面はシャイだからだとか)など、現地とのふれあいが楽しめる朝市。観光客も多いからか、英語も通じます。昔とは違い、価格もきちんと表示されているので、外国人だからといって高くとられることはなく、現地の人と同じ安価でさまざまなタイの食が味わえます。「コレほしい」とジェスチャーだけで、気軽にふれあえるタイのクラビの朝市。ぜひ、楽しんでみてください。
【Maharat Fresh Market】
営業時間:6:00~11:00 年中無休
9時をすぎると「完売御礼」のところもあるので、なるべく早い時間にどうぞ。
タイ・クラビ在住のchinagaの寄稿でした。