実録。クラビからチェンマイまでクルマでロードトリップ。チェンマイのホテル、マッサージ店情報も
サワディーカップ!LABタイ語学校です。
ランタン祭りに参加するためクラビからチェンマイへとクルマでロードトリップをすることになりました。 メンバーは、クラビ在住のミッシェル(香港人)とデイビッド(フランス人)カップル。デイビッドの友人バド(ヤングフレンチマン)。そしてアタシの4人。
カップルは諸事情にて12月上旬までチェンマイに滞在するので、アタシとバドは行ってから帰りの飛行機を取る、ロイクラトン祭り以外の予定は未定のロードトリップ。異国で、外国人オンリー、期間未定、クルマでの自由きままな旅なんて人生初のこと。さてさて、どうなることやら。
タイ・クラビ在住のchinagaの寄稿
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1.なんと初日に18時間走る。寄り道はプランチュアップキリカーンのみ
10月27日の朝6時に、クラビを出発。北へ北へと国道をひたすら走るクルマ。ご存知の方も多いと思いますが、タイの国道沿いには、日本の高速道路のようなサービスエリアがあります。といっても、食堂やお土産屋さんのようなものは、あるところとないところがあり、もちろん、日本ほどキッチリしているものではありません。
必ずあるのがガソリンスタンド、コンビニ、トイレ。そこに、コーヒーショップ「アマゾン」や「ケンタッキー」「マクドナルド」などが、あったりなかったりします。驚くのがトイレ。タイはひと昔前までトイレ事情がひどかったのですが、このガソリンスタンドとセットになっているトイレは、キレイに清掃されていました。ただし!トイレットペーパーはどこも置いてありません。ので、女性はティッシュが必携です。
コーヒーを飲んだり、ガソリンスタンドに寄ったりしながら、風景はといえば、街になったり、のどかな田園風景であったり。そろそろお昼にしようか、といって寄った街が、Pranchuap khiri khan(プランチュアップキリカーン)というミャンマー国境に近い港町でした。あとで調べてみると現在、タイの空軍基地の本拠地であり、第二次世界大戦時には、日本軍が侵略した地域でもあるようです。
そんな地域とはつゆ知らず、のん気に「日本食屋」があるから、お寿司を食べよう!ということになりました。好きなお寿司をピックアップして会計する、というスタイルはクラビにはないので、みんな釘付けです。ミッシェルとアタシがああでもない、こうでもない、と夢中になってお寿司を選んで席に着いた時には、男性二人組はすでに食べ終わっていました。笑。
少し海沿いを走るだけで、 プランチュアップキリカーン を観光をすることもなく、出発。しばらく走ると「あの山を越えるとミャンマーだよ」と教えてくれました。ホアヒン(何十年も前に行ったことがある)やペッチャブリー(名前だけ聞いたことがある)などの標識を見ながら、夕刻、バンコク郊外へ。ちょうど通勤ラッシュの時間帯でもあり、すごい混雑ぶり。そして、ここでも立ち寄ったりすることなく、さらに、北上を続けます。
「お腹空いた~」ほとんど寝ている女性陣からの声に、ようやく晩ご飯。そう彼らはファラン=欧米人。噂では聞いたことがありますが、欧米人というのは晩ご飯にハンバーガーを食べるそう。「マクドナルド」の看板を見つけると、「お昼は日本食だったから、夜はオレたちのソウルフード、ハンバーガーね!」と、連れて行かれました。
どうしても、ビールが飲みたかった女性陣は、ドライバーたちの了承を得てセブンイレブンへビールを買いに走ります。が、ない!セブンイレブンにビールがない!他の商店を見て回りましたが、ビールが置いてありません。これは推測ですが、国道に設けられているドライブインのセブンイレブンにはビールは置いていないのではないのでしょうか。なぜなら、そこは運転するヒトたちが立ち寄る場所だから。泣く泣く、コーラーでハンバーガーを食べました。
途中、男性陣が運転を交代しながら、その夜の宿泊場所を二転三転させながら、音楽にノリノリになりながら、出発日の夜中0時。「スコータイ」に到着。宿泊先を探し、ピットイン。夜中でもその日のうちに予約せずにチェックインできるなんて、今の時期だけなのかもしれませんね。
2.世界遺産の街、スコータイ泊。スコータイ歴史公園はロイクラトン期間で入場無料!
4人ともスコータイを訪れるのは初めて。旅の道中でスコータイだけは立ち寄りたいね、と言っていたのですが、まさか、初日にいきなりスコータイまで行くとは思っていませんでした。初日に車中時間、18時間!!ですが、連れて来てもらっている身分としては、とやかく言えません。
タイ王国の最初の首都であったスコータイは、バンコクから北へ440キロ。仏教の布教を広げるため多くの寺院を建立し、現在のタイの礎を築いた場所です。当時の名残を残す荘厳で美しい遺跡群は、ユネスコの世界遺産に登録されています。行けばキリがないから、と一カ所だけ観光スポットとして選んだのが「スコータイ歴史公園」。
スコータイ市内の西に位置する、面積約70㎢の広大な敷地の歴史公園です。3重の城壁の内外に、寺院など約200点の遺跡が文化庁の下で管理、保存されています。入場時に気づいたのですが、このような由緒ある場所は、短パンなどで入場することができません。ところがみんな忘れていて、全員短パンというリラックススタイル。ところが、ロイクラトン期間につき、特別に短パンでもOK、さらには入場料無料、という幸運に恵まれました。
スコータイでのロイクラトンフェスティバルも有名で、実施日3日前のこの日、着々と準備がすすめられていました。この時期だからでしょうか。そんなに人出も多くなく、遺跡、仏像の数々、広大な敷地内の自然を堪能することができました。迷路のような遺跡を歩いては、緑のある広場で休憩、というとても贅沢なひとときを味わうことができました。
3.再び、ひたすら北へ、そしていよいよチェンマイ。到着した日にふたつの日本に触れる
「スコータイ歴史公園」を後にして、チェンマイへと向かいます。途中、英語表記のない、どこかわからない街で、ロイクラトンの飾り付けを見たり、グーグール検索してランチ場所を見つけたけれども、コロナの影響で閉店、Uターンして先を進んだり、タイ語のメニューしかない食堂でクイッティアオを食べたり、おいしいコーヒーを飲んだり、北部特有のフルーツ「タマリンド」の木から実をちぎって食べたり、のんびりと進みます。
そして、ウトウトとしているうちに、クルマはすでにチェンマイ市内。道中2、3泊してからの予定でブッキングしていた「HOTEL AONO」に急遽連絡し、ブッキングの前泊2泊を追加します。
このホテルが、素晴らしいホテルでした。全20室ほど。なんと、今年2020年の8月にオープンしたばかりのチェンマイ特有の小さなホテルでした。
ミッシェル、デイビッドカップルが9月にチェンマイ旅行した際に見つけた宿でアタシに「ぜひ泊まらせてたい」と選んでくれていたホテルでした。出迎えてくれた若い夫婦は「アタシハニホンニ、ゴネンスンデイマシタ」と日本語で出迎えてくれました。
てっきり、若オーナーだと思っていた夫婦は、タイが好きで中国からタイへ移住し、このホテルを任されているのだとか。そして、日本人がこのホテルのオーナーだと教えてくれました。若夫婦は日本の「おもてなし」を学ぼうと、5年ほど北海道で中国人向けの旅行会社に勤務。
そこで、日本語を覚えたのそうです。どのようにして日本人オーナーと知り合ったのか、まではわかりませんが、中国人=賑やか(やかましいともいう)な印象とはかけ離れた、もの静かで、知的で、飄々とした印象の夫婦でした。
「HOTEL AONO」は、チェンマイの少しだけ外れ「旧市街」にあります。この地域に滞在するのは初めてです。到着し、すぐに、女性ふたりでマッサージに出かけようということになりました。
5分ほど歩いた頃でしょうか。とっても古びた洋館、そう、映画に出て来るような、マッサージ店が見つかりました。「Porwa Massage」この女性店主(生粋のタイ人)のご主人が香港出身で、少しだけ広東語を話せ、香港人ミッシェルと話が盛り上がります。
そして、このマッサージ店のオーナーも日本人だとか。70歳を過ぎた日本人女性らしく、現在は香港に滞在しているらしい。日本人として、不思議な縁と少し誇りを感じた瞬間でした。
4.ロードトリップの醍醐味は、自由
タイ語も英語もそんなに堪能じゃない、アタシが思い切って挑戦したチェンマイロードとリップ。休みたい時は休み、行きたい時は行く。そんな気ままな旅に触れて感じたことは「自由ってサイコー!」。
コロナの影響で日本では今までのように自由な行動はできないと聞いています。これは日本に限らず、欧米諸国も同様。ですが、ここタイではタイ国籍を有しないヒトを実質上、入れていないために、コロナ自体の広がりは防げています。タイ人はもちろん、タイに居続ける覚悟を決めた外国人、アタシを含め、今、タイ国内を自由に行き来出来ています。
もちろん、経済的に、社会的に、さまざまな問題はあります。が、この気ままな旅をして思ったのが、自由ってやっぱり素晴らしい、ということでした。ロードトリップの最中、何回、いや十何回か、検問(チェックポイント)がありましたが、一度も止められて、免許証を見せろ、と言われませんでした。ちっちゃなことかもしれませんが、さらにタイに居続けたいな、という理由のひとつになりました。
【HOTEL AONO】
【Porwa Massage】
タイ・クラビ在住のchinagaの寄稿でした。
Y.Y