クラビといえば温泉。自然あふれる広々とした湯船がある穴場スポット「サリン温泉」
サワディーカー!LABタイ語学校です。
「サリン温泉」と聞くと、アタシたち日本人は、なんだか危険なイメージがありますが、これは「Saline」という地名からきている名称です。正式呼称は「saline Hot spring Khlong Thom」。川のせせらぎ温泉として、クラビで最も有名な「クロントム温泉」の近くにあります。地元タイ人の憩いの場として、湯治場として、昔から多くのヒトに利用されている、クラビにある穴場の天然露天風呂温泉です。
タイ・クラビ在住のchinagaの寄稿
1.「サリン温泉」に行くには、朝か夕方、もしくは曇りがちの日中がおすすめ
「サリン温泉」は、数あるクラビの温泉のなかで、アタシの一番のお気に入り温泉です。まだ、すべてを制覇したわけではないので、今のところ、ではありますが。その理由としては、施設内の清潔さと湯船の大きさ、あまりヒトがいないことにあります。
アタシは、あまり混んでいない時、つまり、ウィークデーの日中に行くことが多いのですが、先日結構たくさんのヒトがいてビックリしました。広々とした駐車場にもクルマが多く停まっており、なぜなんだろう?と不思議に思い、友人とあれこれ談議してしまったほどです。そして、その日は曇っていたからだ!という結論に至りました。
「サリン温泉」はいわゆる露天風呂しかありません。つまり、天気のいい日中に行くと、暑くてたまらないのです。周りは緑がたくさんあるため、木陰やベンチがあるにはあるのですが、少し歩かなくてはいけません。湯船につかり、熱くなったから上がって湯船のフチに腰かけてちょっと休憩、そして再び湯船へ、という、日本人女性が好きな温泉スタイルを晴れた日中に行なうには、暑くてたまりません。
そのため、アタシは曇りがちの日を狙って、当日に温泉に行こう!と思いつき「今日、温泉に行かない?」と友人を誘って出かけることがほとんどです。これは、アタシたちだけではなく、地元タイ人も同じことを考えていたため、そこそこの人出がいたというワケなのです。
日中でなければ、朝早くに出かけてさくっと帰途へつくという方法もあります。朝はナント5時オープン!夜にクルマの運転をするのがあまり得意ではないので、誰かに連れて行ってもらう時のみに限りますが、夕方から出かけることもあります。
2.由緒ある湯治場として、地元民には有名。その効能とは!?
プールのような、広々とした湯船は、大小合わせると5個ほどあります。屋根は付いていないので、そのすべては露天風呂状態。雨が降るともちろん濡れてしまいます。タイにある多くの温泉施設と同じで、ここ「サリン温泉」でも、もちろん裸で入ることはできず、水着着用。男女混浴です。といっても、水着を着ているタイ人などおらず、男性は海水パンツ、クラビはムスリム(イスラム教徒)が多いため、女性の多くは普段着のまま入湯しています。日本の温泉のように、身体全体でつかるのではなく、足元のみつかるヒトも多く見かけます。
温水を少しナメてみると塩っぱい。海からかけ離れた立地にあるのですが、これは、この地層から湧き出る源泉が海水であるためだとか。それでも、ナチュラルな温水とミックスしているようです。海水の濃度は約9%。これが多いのか少ないのかは、さっぱりわかりませんが、パスタを茹でる際の最適塩濃度が、0.5%といわれているので、かなりの塩っぱさといえるのではないでしょうか。ただ、ナメたところ、そんなにも塩濃度を感じられなかったので、かなり温水が混ぜられているのでしょうね。
「サリン温泉」の効能としては、不眠症、リラックス・解毒作用、血流を良くする、傷口や筋肉の緩和などが挙げられていいます。この写真を撮った、曇りの温泉日和には、脳梗塞を患ったであろう初老のタイ人男性が、家族、もしくは介護士のような付添人とともに来られており、とても気持ち良さげに入浴されていました。
もうひとつ、ぜひ知っておいていただきたいのが、各湯船の足元。壁面はコンクリートでできているのですが、足元はビーチのような砂が敷き詰められています。これが、まるでビーチにいるような、足の裏効果があるような気分になり、癒し効果が倍増されます。効能的には良いのか、良くないのか、どちらでもないのか、よくわかりませんが、タイで、温泉で、足元がビーチのように砂で形成されている場所はここ「サリン温泉」だけだったと思います。
3.マッサージ処はアリ。食堂と売店はナシ。「サリン温泉」施設について
今となっては、とても懐かしい限りなのですが、日本の各都市にあるスーパー銭湯や温泉などのように、瓶入りのコーヒー牛乳や牛乳などは、ここタイの温泉にはもちろんありません。それどころか「サリン温泉」には、飲料水すら売っていません。これはクラビだけではなく、チェンマイの温泉に行った際にも売店のない温泉施設がありました。
では、どうするればいいのか?皆さん、ご自身で食べ物や飲み物を持参します。 もちろん、近くに食堂もありません。商店は少しクルマで走ったところにしかありません。「サリン温泉」クルマなどアシがないと行くことができない、アクセスの良くない場所にあります。もちろん、コンビニも近くにはありません。このあたりの不便さは、タイの地方都市あるあるで、最低、水だけは大量に持参していきましょう。長時間滞在予定なら、簡単に食べられるものを用意することもおすすめ。
しかし、面白いなあと思ったのが、売店はないけれどマッサージ施設はあるということ。屋根こそ付いてはいるものの、個室などはもちろんなく、マッサージベッドがずらりと並べられているシンプルスタイル。質素ながらも清潔感のある施設でとても好感が持てました。それに何といっても、温泉のあとのマッサージ、そして、再びの温泉。もう至福以外のナニモノでもありません。
温水、ではありませんが、屋外やキレイなトイレの近くにも冷水シャワーがあります。塩分の含まれている源泉のため、どうしても、温泉後はカラダが少々ネチってしまいます。ので、サッとシャワーを浴びて帰途へつきます。残念ながら「サリン温泉」更衣室がありません。
アタシはいつも屋外でさっとシャワーを浴びたあと、キレイで広いトイレで、着替えて帰ります。この更衣室のない温泉施設が日本人にとっては、なかなかの難関でもありますが、ここはタイランド。マイペンライ精神でいきたいものです。男性であれば、駐車場のクルマの脇で。バスタオルを腰に巻いて着替えるヒトがたくさんいました。あくまでも、ご参考までに。
4.一日中過ごしたくなる「サリン温泉」。アクセスとマップ
心も身体も癒される、快適な温泉スポットが多く点在するクラビ。残念ながら、アクセスはよくありません。何度もお話していますが、クラビは公共交通機関があまりないため「サリン温泉」まで行くには、自身で、レンタルで、クルマで行くしかありません。ちなみにクラビタウンから約1時間、アオナンエリアから約1時間半かかります。
タウンから空港へ行く国道をさらに北上した場所に位置するのですが、バイクで行くには遠すぎるため、クルマがベスト。そして、なんとかクルマの段取りがつけば、行ってみてほしいおすすめ温泉でもあります。
大きすぎず、小さすぎない緑豊かな敷地内には、ちょっとした散歩道もあり、その距離感、キャパ感の程よさ加減に、心身ともにリラックスできます。小洒落た広めの浴槽にゆったりとつかり、マッサージをしたり、軽く小腹を満たしたりしながら、一日中ゆったりと過ごしたいのが、ここ「サリン温泉」です。
【 サリン温泉(saline Hot spring Khlong Thom)】
●営業時間 5:00~20:00(年中無休)
●入場料 タイ人 20THB、外国人100THB
●タイマッサージ・オイルマッサージ 300THB(1時間)、フットマッサージ 250THB(1時間)
タイ・クラビ在住のchinagaの寄稿でした。
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