パナソニック・タイの工場がベトナムへ移転。その真相と実態とは

サワディーカップ!LABタイ語学校です。

パナソニック・タイの工場閉鎖のニュースが流れたのが5月。友人がパナソニックに勤めているので、心配になり聞いたところ「家電の工場だけがベトナムへ移転するので、大丈夫よ」と。聞けば、 パナソニック・タイ だけで、工場、事業所あわせて約20社もあるとか。そのうちのひとつがなくなるだけで大きなニュースとして取り上げられ「タイからパナソニックがなくなってしまうのでは?」と思ってしまった人も多いはず。思い込みとはおそろしいですね。この工場移転の真相とその他の事業部について、調べたり、尋ねたりしてみたことをリポートしたいと思います。

タイ・クラビ在住のchinagaの寄稿

 

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明日、生産計画の会議を開催します

プルンニー ジャ ジャット プラチュム ペーン ガーンパリット

พรุ่งนี้จะจัดประชุมแผนการผลิต

プルンニー=明日 ジャ=~する予定 ジャット=開催 プラチュム=会議 ペーン=計画 ガーンパリット=生産

会議という意味の「プラチュム」はビジネスシーンで頻繁に使える単語なので覚えておきましょう。

 

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1. 約800人解雇!? 冷蔵庫、洗濯機など白物家電工場がベトナムへ

今年の5月下旬「日本の家電メーカー『パナソニック』は、2021年タイに拠点を置く、白物家電工場(冷蔵庫と洗濯機)の生産拠点を再編し、ベトナムに移管する」と、ロイター通信に声明を述べた、と各報道機関が発表。同工場は1979年開業なので、40年の稼働に終止符をうったことになります。

騒然となったのは、約800人の労働者の解雇についてでした。「解雇」「一時解雇」「労働者の移管」と各報道でさまざまな表現をしているけれども、工場の移転に伴い、タイ人労働者がベトナムへ移住するとも考えにくいため、実質、タイ人労働者は解雇、もしくは他部署に配置転換される見通しです。

この閉鎖される白物家電工場以外の小型家電製品(ドライヤー、シェーバーなど)や電子部品などの工場、各販売会社などを含む、他18会社は、今まで通り、運営されると、パナソニック側からも正式に発表されています。

コロナの影響を受けての閉鎖かと思いきや、そうではなく、将来的な展望と市場を鑑みた結果のようで、コロナ前から決まっていたともいわれています。そのひとつとして囁かれているのが、タイの出生率低下、高齢化社会の到来です。現在、人口は若干ながら増加傾向にありますが、タイ国家経済社会開発委員会が今年発表した予測によると、2029年度から減少傾向へと変換すると。寿命があまり長くないとされるタイ人ですが、近年の健康ブームで高齢者の寿命も伸びつつあり、本格的な高齢化社会へと突入します。さらに、タイ人の所得率が上がってきているため、これに対応するためにベトナムへ移転を決めたのではないか、という声も上がっています。

 

 

2.この時代に旺盛な建築・建設市場を狙う。パナソニック・タイ

タイの将来的な人口減少、今後見込まれる高齢化社会への突入が懸念されるもの、白物家電工場はベトナムへ移転するものの、現在、パナソニック・タイの東南アジア5カ国(タイ、ベトナム、マレーシア、インドネシア、フィリピン)における新たなる市場の開拓はま意欲的です。それはズバリ、この時代においても活発で旺盛な建築、建設業界。特に、軍事政権に変わってからのタイのインフラ整備の発展には、目を見張るものがあります。今、地方の空港や港を整備し、空から陸から物流を見通しのよくするために、各地では大工事がなされています。

アタシの住むクラビ空港も2025年度の開港を目指し、現在、乗客が減少していることを幸いに、タイでは珍しく、急ピッチで整備拡大されています。これは、クラビだけに限らす、パタヤ郊外では空港だけでなく港を整備。チェンライでも同様にインフラ整備がされているようです。タイは観光立国なので、今は入国できない外国人観光客の来たる日のために、というだけではなく、物流拠点のアジアのハブになろうと目指していることがうかがえます。バンコクはアジアの空港のハブだといわれていますが、パイがいっぱいになりつつなるため、地方に拠点を持ち、地方にも雇用を生み出そうと考えているようで、実現すれば、間違いなくタイは、東南アジアのハブとして活躍するでしょう。

前置きは長くなりましたが、ここにパナソックが目をつけ、 エナジーシステム(配線器具、分電盤、電動工具、防災システムなど) 、 エコシステムズ(換気、水・空気の浄化システムなど) 部門を強化しようと。また、まるで日本のバブル期のような建築ラッシュがタイ・バンコク、マレーシア・クアラルンプールなどでは起きています。これに伴い、ライティング(照明器具・デバイス) 、ハウジング(システムキッチン・バス、建材、ホームエレベーターなど)部門も充実させたいと。コロナでこんな経済状況になってしまいましたが、さらに進化したコンドミニアムなどが、これからどんどん建てられるはずです。

パナソニック・タイといえば、アユタヤ工場が有名です。ここでは主にブレーカーやスイッチ、コンセントなどの配線器具を生産しているのですが、タイ国内の需要のみならず、フィリピンや中近東にも輸出しています。特に驚くのがその質の高さ。パナソニックは、日本国内では三重県で配線器具を生産しているのですが、品質はこれに匹敵、もしくは、上回るのではないか、というのがもっぱらの評判です。

さらに、メンテナンス技術にも優れています。タイでは電化製品やクルマが故障したからといって新しく買うのではなく、修理するという文化というか、習慣がありますが、これは信頼性の高いタイ人の技術者によるところが大きいのです。アユタヤ工場の創業は1996年。25年の年月をかけて、技術と品質を確保しながら、技術を高めていき、日本産の製品に負けず劣らない製品を作り上げるのは並大抵のことではないでしょう。さすが、長い歴史を持つ世界の「パナソニック」です。

 

 

3.横のつながりがない!? ある事業部の実態をレポート

アタシの友人はパナソニックで企画を担当しています。販売に関することはもちろん、人事など社内的な調査や分析、企画を行なっています。日本から駐在でやって来た上司と取り仕切っているといいます。友人は現地採用なので、給料など、駐在員とは違うといつも嘆いていますが、最近では様子が変わってきたようです。ひと昔前までは、駐在員になれば「家一軒建てられる」といわれており、日本でもらっていたサラリーに2割増し程度のサラリー(外国赴任手当など)がプラス。単身赴任にせよ、家族を伴っての赴任にせよ、貨幣価値の違うタイでどんなに贅沢したとしても、本当に家を建てたり、コンドミニアムを買う人たちが多くいた、と。

ところが、これが近年、撤廃。さらに、アタシの友人のように優秀な人材を現地採用(駐在員とは異なる給与体系、つまり、安いらしい)することで、さらには優秀なタイ人を採用することで、赴任者をできるだけ減らし、会社側は経費削減を行なっているのだとか。現在、友人の所属する事業所は約100名のスタッフがおり、内、社長を含む日本人は10数人おり、ほぼ男性なんだそうです。

「英語とタイ語が少し話せるなら、仕事はいっぱいあるよ」という言葉につられて、タイボクシングの習得を目的に、来タイして10数年。「パナソニック・タイって撤退するんじゃないの?大丈夫?」とのアタシの問いに「白物家電の工場だけね。他は全部残るから大丈夫。私も工場のベトナム移転ニュースで知った。うちの会社ってビックリするくらい横のつながりがない。」という言葉が、なぜか印象的でした。

 

 

4.コロナ後、タイ・パナソニックはどう変わったのか

パナソニック・タイのある事業部に所属するアタシの友人も、コロナ時のロックダウン中は、ステイホームになり、家でリモートワークをしていました。ただ、何があるかわからないから、と社長だけは毎日出社していたようです。問題時の対応の為に、社長以下の日本人社員もちょくちょく出社はしていたようです。日本人は会社が好きだから、家にいることに、家で仕事することに慣れていないから、つい会社へと行ってしまうのでしょうか。

日本ではパナソニックの多くの部門で、現在でもリモートワークが推奨されて、実施しているようです。が、タイではコロナ感染者が減少しているためなのか、日本人社員の意向なのか、定かではありませんが、現在、コロナ前と同じように、とは言っても、オフィス内では透明のアクリル板を設置したり、お客様の来社は予約制にして、さらにソーシャルディスタンスを図り、と変則的ではありますが、全員がマスク着用で出社しています。

パナソニック・タイ会社自体も、コロナによる影響を鑑み「タイ赤十字中央オフィス」に、エアコンや給湯器、ドライヤーなどを寄付。大々的に告知していたから、ご存知の方も多いと思います。できれば、クラビの公立病院にもエアコンを寄付いただきたいなあ。「野戦病院」という呼ばれるだけあって、病室にエアコンがついていないのです。多分、地方の公立病院が同じような状況だと思います。こちらもインフラ整備の一環か、ずーーっと工事していますが、なんとかならないかなあ、といつも思っています。

 

 

タイ・クラビ在住のchinagaの寄稿でした。

 

今期中に15%の生産効率向上が必要です

ジャムペン トーン パッタナー プラシッティパープ ガーンパリット クン シップハー パーセン パーイナイ クルンピー ニー

จำเป็นต้องพัฒนาประสิทธิภาพการผลิตขึ้น 15% ภายในครึ่งปี

ジャムペン=必須 トーン=必要 パッタナー=進歩 プラシッティパープ=効率 ガーンパリット=大量生産 クン=上げる シップハー=15 パーセン=% パーイナイ=以内 クルンピー=半年 ニー=この

パーセントの数字を変えれば応用して使うことができます。

 

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LAB thaiko先生のブログ

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