実録。タイのビザ・アムネスティ終了。大波乱のビザ狂想曲

サワディーカー!LABタイ語学校です!

9月28日、タイ政府が「9月26日までとしていた、観光ビザ、ノービザの外国人に対する救済措置を10月31日まで延期する」と発表しました。タイでロングステイする場合、日本人をはじめ外国人はビザが必要になることは、多くの人が知っていることです。仕事で日本から赴任した会社員の方、タイで仕事についた会社員の方は、会社でビジネスビザやワークパーミットを準備してくれるため、タイ人と結婚している人は結婚ビザがあるため、ビザの心配はいりません。しかし、事業を営む人、仕事をせずにタイで暮らす人たちには、このビザ問題が大きな壁となり、コロナ禍の影響もプラスされ、 イミグレーションに何度も懇願に行く人、 遺憾ながら母国へ帰国する選択をする人など、さまざまなドラマが展開されました。

タイ・クラビ在住のchinagaの寄稿

 

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1.学生ビザ(EDビザ)から、ビザを更新

まず、アタシ自身の話をします。結論から言いますと、エージェントを利用して、ビザを更新しました。これで、あと1年間はタイで安心して暮らすことができます。

アタシは現在、クラビのタイ語学校に通っています。この学校から提出する書類によって支給されたEDビザの有効期限はこの9月の中旬でした。もう1年EDビザでタイ語学校に通う予定だったので、そのことは、学校のほうにも伝えていました。ところが、アタシの通うタイ語学校では、EDビザからEDビザへ更新するためには、第3国に出なければならないと。

しかし、今、タイを出国すると、基本的には外国人は入国できません。8月から少しずつ条件次第で、ビジネスに関わる日本人を含む外国人の入国が許可されていますが、コロナの検査結果、大使館のレター、タイに入国してから待機する15泊分のホテルの予約証明書など、ハードルはとても高く、また、その費用も高額で(総額50万円オーバーともいわれています)、大企業や日本語教師など、ごくごく限られた人だけが、タイへ入国できているようですね。そして、タイに入国してからの限定ホテルでは、一歩も外に出られないとか。実質、禁酒、禁煙でもあり、まるで監獄のようだ、という話も耳にします。仮に、アタシが大企業の社員だったとしても、この状況は、耐えることができません。このあたりは、人によって考え方が違うとは思いますが。

前置きが長くなってしまいました。アタシの話に戻ります。8月の下旬あたりだったでしょうか。タイ語学校のボスに状況を尋ねたところ「今、出国しなくてもEDビザからEDビザへ変更できるように、タイ政府へ申請を出している」と。安心しました。現在週に2回、学校に通っているのですが、行く度に尋ねました。「どうなっているのか」と。来週には、来週には、言われ続け、アタシのビザの有効期限の前日とうとう「無理だ。ビザの更新ができない」と言うではありませんか。

オーマイゴッドです。しかし、アタシはもしも、に備えて、ビザのエージェントを探し、連絡をとっていました。なぜなら、7月にEDビザが切れた人がおり、その人も母国へ帰ることなくタイにい続けたいと考えていて、 エージェントを通して、ビザを取得していました。 アムネスティ期間なので、EDビザの期限が切れてもタイにい続けることは可能なのだけれど、ノービザのままでいることが不安なため、というのがその理由でした。同じ学校に通うその人とアタシは考え方が一緒だったので、そのまったく同じ方法を取ったのです。

パスポート本体をEMSで送るので、正直、とても不安でした。無事にビザをゲットした体験者が身近にいても、SNSでそのエージェントの高評価を読んでも、です。けれども、このエージェントのやり方はとてもスマートで、真摯的で、スピーディで、信頼できる。自分の判断を信じよう、と自分自身に言い聞かせていました。 パスポートを送ってからちょうど1週間。無事にビザが更新されたパスポートが戻ってきた時は飛び上がって歓喜しました。この1週間、とても長く感じたけれども、まぁ、結果オーライです。

 

 

2.ビザの更新をしなかった、外国人クラスメイトたちの話

結局、アムネスティの期限が伸びたので、この10月もビザがなくてもタイで過ごせるようになりましたが、少し前、アムネスティ期限が9月26日以降伸びることはないだろうと言われていた頃、学校にいるいろいろな人たちに、話を聞いて回りました。「あなたはどうするのか」と。ひとりだけ思わず笑ってしまったのが「神のみぞ知る」と答えたオーストラリア人。彼は、タイ人の奥さんも子供もいるため帰国したくないのだが、イミグレーションに行って懇願しても、もう5、6回行っているけれども、更新してくれない、と嘆いているから「結婚ビザがあるからいいじゃないの?」というと「結婚はしていない」と。あれ??さっき「wifeとchildがいる」って言ったよね??アメージングです。笑 結局このオーストラリア人がどうしたのかは今のところ不明です。

タイ人のガールフレンドができたけれども、「どうしても家族に会いたい」と、帰って行ったウクライナ人の若者。この春、大学を卒業したばかりのタイ人ガールフレンド。実は夏頃からアメリカへワーキングホリデーへ出かける予定でした。けれども、コロナ禍で白紙に。彼は「ガールフレンドをウクライナへ呼ぶために、帰ったらその手続きをするんだ」と言っていましたが、果たして、いつになることやら。彼とは仲が良かったので、随分、彼を引き止めたのですが、意志を貫き、帰っていきました。

 

 

3.多くの日本人が帰国。または、バンコクへ移転

ここクラビには、少しだけですが日本人が住んでいます。タイ人と結婚している人がほとんどなので、ビザについては問題がないのですが、ツアー会社やコテージの経営など観光に関わる人がほとんどなので、その多くが転身を余儀なくされています。転職してお弁当屋さんを始めたツアー会社の人。最近はバンコクから日本人がちらほらと観光に来ているようですが、それでも、基本、年中無休でお弁当屋さんを営み続けています。頭が下がります。

近くの秘島でタイ人の奥さんとバンガローを営んでいた日本人男性は、単身、日本へ帰り仕事を始めました。お子さんもいるのに、いつタイへ入国できるのかもわからないのに。大変です。別の秘島でフリーのダイバーとしてやっていた日本人男性(家族構成は不明)は、バンコクへ移り住み仕事を探すようです。もうひとり、シングルファーザーとして3人の子供を育ててながら、ホテル関係の仕事をしていたクラビ在住の日本人男性も、仕事を求めて、家族みんなでバンコクへ移るようです。

地方都市であるクラビで仕事を続けられているのは、日本語教師だけです。クラビで日本語が学べる学校は、たったひとつしかなく、その人だけは仕事を続けることができています。教師はいいですよね。コロナ禍によって長期間、休講になっていた間も通常通りのサラリーが支給されていました。

 

 

4.外国人がこれからもタイで、安心して暮らしていくためには

と、小見出しを付けてみましたが、正直、アタシには、わかりません。この先どうなっていくのか、わかっている人がいたら教えてもらいたいくらいです。けれども、アタシが自分自身のビザ狂想曲で感じたことは、プランをいくつも用意、準備しておくことが大事だということ。疑うわけではないけれど、それではあまりにも悲しすぎるから、そうではなく、2番目、3番目の策を十分に講じた上で、1番目のプランがダメになったら、素早く、頭も行動も切り換える。これが大切なのではないでしょうか。ちなみに、アタシの3番目は不法滞在か帰国でした。よかった。3番目のプランまでいかなくて。

 

タイ・クラビ在住のchinagaの寄稿でした。

 

 

 

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