外出禁止で急成長。「タイのアマゾン」こと「LAZADA(ラザダ)」の経営とは
サワディーカップ!LABタイ語学校です。
「LAZADA QUEEN」と呼んでいる香港人の女性がいます。彼女いわく「LAZADAには何でもあり、一般で買うよりも安い」と。飼っているネコのグッズからアロマオイル、ヒマラヤの塩など、手に入れにくいモノ、掘り出しモノ、お得なモノを探し出し、ほとんど毎日といっていいほど、何かが彼女の元に。 もちろんスーパーと比較してLAZADAの方が高い場合は買わない。しかし、新型コロナウイルス発生直後から使用頻度が増えたといっていました。急成長を遂げているに違いないと確信して、調べてみたところ2020年度の売り上げ予想は35%アップ(前年比)だとか。スゴイ。
タイ・クラビ在住のchinagaの寄稿
皆さんの協力で今回のビジネス(プロジェクト)が上手くいきました。
プロッ クワーム ルアムムー コーン トゥックコン トゥラギット(プロージェッ)ニー トゥン プラソップクワームサムレット
เพราะความร่วมมือของทุกคนธุรกิจ(โปรเจ็ค)นี้ถึงประสบความสำเร็จ
プロッ=なぜなら クワーム=接続後 ルアムムー=協力 コーン=~の トゥックコン=みんな トゥラギット=ビジネス プロージェッ=プロジェクト ニー=この トゥン=至る プラソップクワームサムレット=成功する
「ビジネス」は「トゥラギット」、「プロジェクト」は「プロージェッ」と言います。 少し難しい単語なので音声を繰り返し聞いて覚えましょう。 また、「成功する」という言葉も少し難しく、「プラソップクワームサムレット」とタイ語で言います。 |
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1.「LAZADA」の歴史。2011年創業。2016年中国「アリババ」の傘下に
2012年、シンガポールを拠点にLAZADAグループは創業。自社倉庫に保管した商品を消費者へ販売するというネット通販サイトを開設。2013年には第三者の販売者がLAZADAのサイトを通じて自身の商品を売ることが出来るマーケットプレイス事業が開始され、2014年末にはマーケットプレイスでの売上が総売上の65%を占めるようになりました。
これは米国ネット通販最大手の「Amazon」の手法そのもの。LAZADAは「Amazon」の存在感が少ない地域での展開に、将来性と優位性を見い出したのが創業のきっかけなので、当たり前といえば当たり前なのですが。2014年、本社であるシンガポール、タイをはじめ、フィリピン、ベトナム、インドネシア、マレーシアでLAZADAグループを展開。この6カ国で最も訪問されたeコマースプラットフォームであるといわれています。テスコやJPモルガン・チェースなど世界の名だたる企業から資金を調達。倉庫と配送システムの再構築を図り、2日間での配達保証サービスを導入するようになり、急成長を遂げていきました。
2016年、「アジア6カ国での総売上が14億ドル近くまで達した、我々は東南アジア最大のネット通販企業である」と発表した直後、中国最大手のネット通販企業「アリババ」が株式の購入と新規発行を行ない、LAZADAの経営権を獲得。「アリババ」は中国国外、特に東南アジアの販路、物流、インフラを求めている時期で、新規構築するよりも、LAZADAへ投資することで、その経費を削減できると睨んだとされています。「アリババ」が経営権獲得後、2018年までの間に、小売業者の数が4.5倍、 女性の顧客が2.5倍、ファッション事業が2倍、女性の顧客が2.5倍に増えているということなので、さすがといわざるをえません。
さらに、今年2020年の7月からLAZADAの最高責任者(CEO)がチェンジ。LAZADAの共同創業者のピエール・ポワニャン氏に代わり、 元アリババ幹部でインドネシア法人のトップを務めた李春(Chun Li)氏に就任しました。が、「LAZADA」内に、波紋が広がっているようです。
2.「LAZADA」の現在の課題。ずばり「アリババ」流
それは、ズバリ、中国采配による文化の違いによる衝突です。新型コロナウィルス発生後、全社員に週に7日、つまり毎日の健康チェック、近況の報告を行なうよう通達されたのです。予防策が徹底されているため一見、良案に感じますが、問題は週に7日という点。つまり、休みの日にも健康状態と状況を報告しなければならないのです。ある従業員からのリポートによると、報告を怠ると週末であっても人事から電話がかかってくるとか。独自の文化を重んじるタイをはじめるインドネシアやフィリピンでは、これをプライバシーの侵害だ!と憤りを隠せない社員が多いようです。
「アリババ」が経営権を持ったことで、かなりの社員の士気がダウン。これを懸念した「アリババ」側が完全にLAZADAを管理下におこうとしているのではないか、という疑念が持ち上がったり、この7月に元アリババ幹部が就任したことで「アリババ」側はさらに「アリババ」流を貫こうとしているのではないか、と、社員側がまっこうから反発する可能性も出て来ています。
「アリババ」が経営権を獲得してから、消費者ばなれが進んだともいわれています。これは、ライバルであるshopee(ショッピー、シンガポール本社、2015年創業)が大きく台頭したこともありますが、一部の市場での無料配送の一時停止、他のサイトへの誘導、大量購入を促すなど、あまりにも強引な販売促進方法を推進したため、ともいわれています。そういえば、アタシも去年、何度かLAZADAを利用したのですが少し買っただけなのに、次の日から大量にメールが送られてきて、メールを停止しました。「アリババ」側はマネージメントの問題だと鼻イキを荒くしているようですが、社員の士気をまずどうにかしなければならないのではないか、とイチ消費者ながら思うのであります。
3.それでも「LAZADA」は新型コロナウィルス後の急成長。その理由とは?
新型コロナウイルスの感染拡大を抑えるために、都市封鎖、アットホーム生活となり、社会の価値観、個人の生活や意識が大きく変わりました。ここタイでも、飲食店はすべて閉まり、大型スーパーは開いているけれども、洋服だけでなくコンタクトなどの人によっては生活必需品が買えなくなったことで、食事は宅配サービスに、嗜好品や生活必需品はネット通販で買うようになりました。
ある調査で、東南アジア7カ国で、新型コロナウイルスによる生活の変化についてアンケートを実施したところ、「収入の減少」「自宅勤務へのシフトの増加」に加え「ネット通販でのショッピングの機会が増えた」という回答が上位を占めたそうです。
さらには、タイ、マレーシア、インドネシア、ベトナムなどでは、この回答をよせたヒトが半分を越えたとか。なるほど、「LAZADA」タイだけで、2020年のネット通販市場が2200億バーツと前年比35%増加するとの見通しを発表したことからも、こんな時代になったからこそ急成長していることは否めません。
4.新型コロナウイルスに関して、独自の戦略を展開。これが成長の秘策か!?
社員との不協和音、CEOの交代など問題や課題を抱えつつも、市場の封鎖措置などの追い風を受けて、業績好調。というだけでないようです。感心したのは、新型コロナウイルス発生直後に、「コロナ関連専用ページ」を素早く設けたことです。そこでは、品薄になっているマスクの確保に素早く対応したり、食事デリバリーや配車サービス券などの、今までにない品を販売。さらには、感染症の専門医の協力を得て、利用者の健康に関する質問に答えるという独自のサービスを展開しました。30分強で20,000件ものアクセスがあったとか。本来の物販の品揃えを充実させるだけでなく、健康相談、感染予防など直接関係のないサービスを充実、しかも、素早く対応したことは、賞賛に値すると思います。
さらには、第三者の販売者、つまり販売業者側の決済手数料などを期間限定ながら、免除。新型コロナウィルスの影響で、店舗での販売が厳しくなった新規販売者には、簡単にアカウントを開設したり無料サポートを実施。販売者の新規取り込みが目的だと思われますが、4月には1カ月で26,000件の新規販売者が加わりました。売れ筋商品もファッションやIT関連のものから健康食品、台所用品、家電へと変わってきているとか。そうです。一時期、扇風機も買えないことがありましたものね。「壊れたらどうすればいいのか?」ってずっと悩んでいたのですが、LAZADAであれば大丈夫、だったのですね。
【LAZADAサイトのURL】
https://www.lazada.co.th/
初めての人でも簡単にオンラインショッピッグが楽しめます。日本語はありませんが、英語表記あり。
タイ・クラビ在住のchinagaの寄稿でした。
・วิ่งนะวิ่งนะแฮมทาโร่
ウィン=走る ナ=~ね! |
・ตื่นออกจากรัง
トゥン オーク ジャーク ラン
トゥン=起きる オーク=出る ジャーク=~から ラン=巣 |
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